人気ブログランキング | 話題のタグを見る

<中国・バス爆発>爆破テロか 警備強化の中での惨事に不安

7月21日22時23分配信 毎日新聞

 朝の繁華街で、バスから黒煙が上がり、窓ガラスが飛び散った。21日、中国雲南省昆明市で16人が死傷したバス連続爆破事件。北京五輪まで20日足らずに迫り、警備を強化する中での惨事だけに、住民は不安を漏らした。

 1件目の事件が起きた人民西路は、市中心部を東西に走る幹線道路。記者が到着した21日午後7時(日本時間同8時)過ぎには、既にバスは撤去されていたが、警官約50人が警戒にあたっていた。車も人も通行が禁止され、周辺で市民らが遠巻きに現場を見守っていた。

 新華社(電子版)などによると、爆発で死亡した王徳芝さん(30)は夫の韓光明さんとバスに乗っていた。昆明市の北西約100キロにある牟定県出身。出稼ぎに来てサウナで働いていた。牟定県にいる5歳の娘の誕生日を祝うため、夫婦で休暇の申請をしていたという。韓さんは「大きな音がして、閃光が走った。帰省するはずだったのに妻は死んでしまった。私もけがをした。何もかも終わってしまったような気がする」と悲嘆に暮れた。

 地元に住む日本人男性は毎日新聞の取材に「現地の中国人たちは観光客を狙ったもので『爆破は恐怖分子(テロリスト)の仕業』とうわさしている。驚いたというより雲南でもとうとう起きてしまったという感じで受け止めている」と話した。

 公安当局は「人為的な爆破」と断定したが、詳細は明らかにしていない。香港メディアは、前方の座席に時限式の爆弾が仕掛けられていたと報じている。

 ◇合宿中の土佐礼子選手、影響受けず

 昆明市は標高1891メートルで気候が穏やかなため、長距離選手がトレーニングに訪れる。

 北京五輪女子マラソン代表の土佐礼子選手(32)=三井住友海上=は10~30日の予定で、21日も昆明で合宿中だった。日本に残る三井住友海上陸上部の(高堰たかせき)崇マネジャーが、同日午後3時過ぎ(日本時間)に受け入れている雲南省体育局に電話で確認したところ、「通勤バスの死亡事故があったが、爆発の影響は何も受けていない」と説明を受けた。土佐選手や鈴木秀夫総監督が滞在する宿舎や練習場所は爆発現場から遠く、騒ぎに巻き込まれていないという。

 高堰マネジャーは「通常通り練習したと聞いている。専属の車で移動しているし、体育局が安全を確保してくれているので問題はない」と話した。

 土佐選手は予定通り30日に帰国し、同社所属で北京五輪女子一万メートル代表の渋井陽子選手(29)は22日に昆明に入る予定という。

【昆明(中国雲南省)鈴木玲子、吉永磨美、長野宏美】

中国・昆明でバス連続爆発2人死亡 当局「人為的な破壊事件」と断定
7月21日21時13分配信 産経新聞

 【北京=矢板明夫】中国雲南省の昆明市中心部で21日早朝、路線バス2台が相次いで爆発し、2人が死亡、14人が負傷した。同省公安庁は「人為的な破壊事件」と断定、現場周辺を封鎖、犯人の行方を追っている。五輪開催を控える中国では最近、各地で住民と地元政府が衝突する事件が多発。今回の連続爆発は、政治や社会に不満をもつ組織による市民の大量殺傷を狙ったテロ事件の可能性もある。

 国営新華社通信などによると、1件目の爆発は出勤ラッシュの午前7時(日本時間同8時)すぎ、病院前のバス停付近で発生した。目撃者によると、バスの停車後しばらくしてから突然爆発が起き、大きな爆発音とともに、窓ガラスの破片が飛び散った。車体前半部分の破損がひどく、白煙が出たという。この爆発で、運転手の後ろにいた30歳の女性が死亡、10人が負傷した。

 その約1時間後には、直線距離で約3キロ離れた目抜き通りで、交差点にさしかかったバスが爆発。26歳の男性が死亡、4人が重軽傷を負った。

 地元警察当局は、2件の爆発は人為的な破壊事件と断定。駅や空港などで警戒態勢を強化するとともに、昆明市周辺の道路に検問所を設けるなど捜査を進めている。1件目の爆発について、「2人の男が下車した直後に爆発が起きた」との目撃情報を伝える中国メディアもある。

 雲南省では19日にも、孟連県で住民と警察が衝突し、警察官の発砲で住民2人が死亡している。

 事件発生後、不安を募らせた市民がバスの利用を控えたため、ガラガラのバスが目立つ一方、空車のタクシーが見つけにくくなっているという。

中国のバス連続爆発 五輪直前、政治的テロか 北京の治安不安の指摘 
7月21日21時7分配信 産経新聞

 【北京=野口東秀】中国雲南省の昆明市で21日に発生した路線バス連続爆発事件は、北京五輪を目前に控え、胡錦濤指導部が治安に神経をとがらせる中で発生した。政府の腐敗や横暴に対して不満分子が起こしたテロの可能性も否定できない。

 中国では五輪を前にバスの爆発が相次いでいたが、今回は連続爆破で、無差別殺傷を狙ったとみられる。

 北京では地下鉄で安全検査が実施されているが、バスの荷物検査は物理的に困難なため実施されていない。駅でも荷物のX線検査と金属探知機での携帯物検査が行われているが、空港ほどには徹底されておらず、爆発物の持ち込みが不可能とはいえない。「今回の事件であらためて北京で群衆が集まる場所での治安に不安が浮上した」(邦人駐在員)といえる。

 北京、上海など大都市では制服・私服の治安要員が大量に動員され、バスにも私服警官が乗り込んでいるが、治安当局筋は「完全な押さえ込みは不可能」と言い切る。

 今後、同様の事件を起こす模倣犯が出る可能性も十分ある。7月に入り、上海で公安の取り調べに不満を持つ男が警察署に押し入り警官6人を刺殺、河北省広宗県でも警察署で爆弾事件が発生し10人が負傷したと伝えられる。

 このほか、広東省、浙江省、広西チワン族自治州など各地で、小さな怒りをきっかけに群衆が暴徒化したり抗議行動を起こしたりする事態も起きている。

<中国・バス爆発>昆明で16人死傷 「人為的破壊」と断定
7月21日21時30分配信 毎日新聞

 【昆明(中国雲南省)鈴木玲子】中国雲南省昆明市で21日朝、2台の路線バスの車内で爆発が相次ぎ、計2人が死亡、14人が負傷した。地元警察は組織的なテロかどうかについては捜査中としているが、「人為的な破壊事件」と断定した。北京五輪を前に中国では住民と当局の衝突が続発しており、治安に関する懸念が一層高まりそうだ。

 新華社によると、最初の爆発は午前7時(日本時間同8時)過ぎ、昆明市中心部のバス停前で発生。30歳の女性が死亡、10人が負傷した。約1時間後、西に約4キロ離れた路上を走行中のバスで爆発が起き、26歳の男性が死亡、4人が負傷した。

 地元のニュースサイトは、前方の座席下に時限式爆弾が仕掛けられていた、との警察当局の話を伝えた。また、不審物を持ち込んだ男2人がバスから降りた後に最初の爆発が起きたと報じた。

 中国政府は事態を重視。公安省が刑事捜査の専門家チームを現地に派遣した。

 雲南省では19日、南部の孟連ダイ族ラフ族ワ族自治県でゴム園労働者らと地元警察が衝突、住民2人が死亡する事件が起きていた。

 来月に迫った北京五輪を前に、中国当局はテロ防止のために厳戒態勢を敷いている。20日には北京などの主要空港でターミナルに入る人を対象に安全検査を義務づけるなど治安対策を本格始動させたばかりだった。公共交通機関が狙われた昆明の事件を受け、北京などでの警備がさらに強化されるのは確実だ。

by deracine69 | 2008-07-21 22:23 | アジア・大洋州  

<< 亀井静氏の地元、擁立せず=民主... <韓国>日本酒が人気急上昇 >>