<村岡兼造被告>顔紅潮させ司法批判 「スケープゴートだ」

7月15日22時34分配信 毎日新聞

 「いちるの望みを持っていたが、木っ端みじんに打ち砕かれた」。自民党旧橋本派の1億円裏献金事件で政治資金規正法違反に問われ、最高裁に上告を棄却された元官房長官、村岡兼造被告(76)は15日夜、東京都内で会見し検察と裁判所批判を展開した。

 同日夕、東京都目黒区の自宅に帰ると、最高裁決定が届いていたという。午後7時20分ごろに始まった会見では、持っていた文書を静かに読み出したが、「極めて不当な判断。暗黒裁判だ」「落選していた私がスケープゴートにされた」と次第に口調は高揚した。顔を紅潮させ「これが皆さんの前に出る最後だと思う」とも語った。

 旧橋本派幹部で、ただ1人起訴された。「本来罰せられるべきは、亡くなりましたけど、1億円をもらった人ですよね。そして使った人」。橋本龍太郎元首相や野中広務元自民党幹事長の名を挙げ、恨み節も口をついた。

 03年の衆院選で落選し政界を引退し、翌年9月に在宅起訴。公の場からは遠ざかり、暗記するほど裁判資料を読み込んだ。地元・秋田で世話になった人を訪ねたりする合間には、テレビ出演したり、ブログで無罪を訴えた。

 一方で、弱気も見せていた。毎日新聞の取材に「2審で結果が出てしまえば、もう変わらないでしょ」と話し、ブログにも「権力の前には無力。反論する公判はなく、ただ最高裁の判断を待っているだけ」と記していた。

 元長官の審理は終わり、有罪が確定するが、1億円授受の場に同席したとされる青木幹雄前自民党参院議員会長、野中元幹事長、橋本元首相らの刑事責任が問われなかったことを疑問視する声も根強い。有罪とした2審判決ですら「同様に起訴する処理も考えられる」と指摘した。

 捜査の過程では、自民党の政治資金団体・国民政治協会を利用した(迂回うかい)献金疑惑も浮上したが、解明されなかった。事件は改めて、密室で行われる政治家の謀議を解明する困難さと、数少ない証言に頼る捜査の危うさを示した。【北村和巳、銭場裕司】
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by deracine69 | 2008-07-15 22:34 | 政治  

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