もろ刃の剣、内閣改造 失敗なら退陣? 話題性か派閥均衡か どうなる福田人事

7月30日8時1分配信 産経新聞

 福田康夫首相は初の内閣改造を来月上旬にも断行したい考えだが、どんな布陣を思い描いているのか。首相は改造で「福田色」を出すことで、内閣支持率低迷からの脱却を目指しているが、人事でつまずけば一気に退陣に追い込まれる危険もある。国民人気の高い人材を入閣させれば瞬間風速的な支持率アップにつながる半面、「古い自民党」さながらの派閥均衡、順送り人事を求める各派の不満が噴出しかねない。さて、福田流人事の行方は…。     

 政府は29日、「5つの安心プラン」と漁業者向け燃料高騰対策を相次いで発表したほか、平成21年度予算の概算要求基準(シーリング)を閣議了解した。内閣の当面の重要政策が一段落した格好で、現職閣僚が日本に不在という物理的事情を除けば、改造に向けた環境は整いつつある。

 ただ、首相は同日夜、首相官邸で記者団に改造するか否かの判断は決まっているのかと問われ「すべて総合的に判断することで、決まるまでは白紙だ」と述べた。また「(改造の有無を判断する重要政策も)全部そろったわけではない」と語り、改造をめぐる複雑な連立方程式に苦心している様子をうかがわせた。

 首相は来月上旬の改造断行を目指しているが、与党内の“雑音”が首相に二の足を踏ませている。公明党からは、「改造したからといって支持率が高くなる保証はない」(北側一雄幹事長)と慎重論が漏れ、自民党の山崎拓元副総裁は8月の盆明けに改造するとの見通しを示した。

 フジテレビの「報道2001」の世論調査結果をみると、過去の内閣改造が政権浮揚への足掛かりになったケースはあった。

 小泉純一郎元首相は「サプライズ人事」で国民の耳目を集める手法を得意とした。昨年8月の安倍改造内閣では、テレビなどでの露出度が高い舛添要一参院議員が厚生労働相に起用されたことなどが評価され、内閣支持率は改造後、9・8ポイント上がった。

 福田首相は派手なパフォーマンスを好まないとされるが、政府が25日発表した「行政支出総点検会議」の委員の1人に、話題性でワイドショーに引っ張りダコの東国原英夫宮崎県知事を起用してみせた。

 公明党内には、福田内閣の低支持率を理由に、「このままでは次期衆院選前に首相に辞めてもらうしかない」(幹部)との声もくすぶる。このため、局面を打開すべく、小渕優子、後藤田正純両衆院議員ら女性や若手、著名民間人を起用する「小泉流」人事案を懐に温めている可能性はないとは言い切れない。

 ただ、改造後、内閣支持率が微増にとどまるケースが多い。「入閣した少数の人は喜ぶが、待望しながら入れなかった大多数から怨嗟(えんさ)が巻き起こる」(閣僚経験者)のが政界の常だ。「だれもがハッピーの人事」はありえず、「気配り型」の派閥均衡人事を行えば国民の関心が薄れ、首相の党内基盤が揺らぎかねない。

 かつて、支持率の急降下を招いたこともある。橋本内閣ではロッキード事件で有罪判決を受けた佐藤孝行元衆院議員を総務庁長官に起用し、内閣支持率は17・2ポイント減となった。

 ある首相経験者はこう語る。「結局、福田さんは改造できないのではないか。人事の負の要因を押さえ込むだけのパワーがない」(杉本康士)
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by deracine69 | 2008-07-30 08:01 | 政治  

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