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警備強化の矢先の襲撃“盲点”突かれる 北京も厳戒態勢で高まる緊張感

8月5日12時2分配信 産経新聞

 【北京=矢板明夫】中国の新疆ウイグル自治区のカシュガルで4日朝に発生した武装警察襲撃事件は、地元の警察当局がテロ情報を事前に察知し、厳重警戒していた最中に起きていたことが5日、明らかになった。「万全な警備体制」の盲点を突かれた形で起きた今回の襲撃事件は、「五輪の安全を確保できる」と再三アピールしてきた中国の治安当局にとって大きな衝撃だったに違いない。これを受けて、北京の五輪施設を中心に警備体制が強化され、緊張感が高まっている。

 新疆ウイグルの穏健派独立勢力で作る世界ウイグル人代表大会(本部・ベルリン)によれば、自治区の治安当局は7月から、五輪の安全を守る名目で大規模な捜査活動を展開、1000以上のウイグル人の家が強制捜査を受けたという。

 カシュガル付近での取り締まりは特に強化され、テロを警戒するために、同地域を訪れる多くの夏の観光ツアーが中止され、人が多く集まる場所でウイグル人が屋台を出すことが禁止されたとの情報もある。

 国営新華社通信は警察当局者の話として、「ウイグル人独立勢力が8月1日から8日までにかけてテロを計画していることを地元治安当局が事前に把握した」と伝えており、一連の取り締まり強化はテロを未然に防ぐために行ったとみられる。

 しかし、今回狙われたのは民間人ではなく、早朝訓練中の武装警察部隊だった。2人組が短時間で16人もの警察官が殺害できたのは、こうした襲撃を当局はまったく想定していなかったためといえる。

 襲撃事件を受け、北京五輪委員会の孫偉徳新聞宣伝部副部長は「五輪施設周辺の警備体制を強化した。いかなる脅威にも対応できる準備を整えた」と語った。5日早朝、選手村、五輪指定病院などの周辺で警戒する武装警察が前日より増員された。進入する自動車に対して、後ろのトランクだけではなく、ボンネットも開けて検査する場面が見られた。

by deracine69 | 2008-08-05 12:02 | アジア・大洋州  

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