陳・台湾前総統、30億円スイスに送金 資金洗浄か

2008年8月15日21時18分 朝日新聞

f0013182_447778.jpg 【台北=野嶋剛】台湾の民進党・陳水扁前総統と家族が過去の選挙で余った巨額の資金を違法にスイスなど海外に送金したことが発覚し、陳氏は14日に事実を認めて謝罪、15日には民進党からの離脱を表明した。送金額は30億円前後に上る見込みだ。政治献金法違反だけでなくマネーロンダリング(資金洗浄)や脱税などで刑事責任を問われる可能性がある。

 台湾での報道によると、陳氏の長男と長男の妻がスイスに開いた銀行口座に対し、シンガポールの銀行経由で数回にわたって約3100万ドル(約34億円)が振り込まれたとされる。スイスの司法当局が資金洗浄の疑いがあるとして今年7月、台湾に捜査協力を要請したという。

 陳氏の説明によると、資金は94年と98年の台北市長選、00年と04年の総統選で余った選挙資金。管理は妻の呉淑珍氏が担当しており、陳氏は知らされておらず、総統在任中の今年初めに呉氏が陳氏に不正な送金の事実を認めて「退任後の公的な用途に残すためだった」と話したという。

 陳氏は会見で「これ以上自分も他人もだませない。私はかつて法律で許されていないことをした」と述べた。15日には送金額が約20億円だったと発表したが、不明な部分はなお多い。

 台湾検察はスイスに捜査員を派遣、立件に向けて動いており、陳氏らへの責任追及は不可避。官僚の腐敗を監督する監察院も14日、陳氏らの行為が処罰の対象になることを明らかにしている。ただ捜査対象の陳氏の長男とその妻は今月、台湾から海外に出た。

 陳氏の家族をめぐっては、娘婿とその父親が株式のインサイダー取引で逮捕。呉氏の機密費不正流用も発覚して民心の離反を招き、08年総統選の敗北の原因となった。再三にわたる金銭スキャンダルに、党の立て直しに取り組む民進党内からも陳氏を見放す声が相次いでいる。
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by deracine69 | 2008-08-15 21:18 | アジア・大洋州  

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