<官製談合>起訴1カ月後…前田建設工JVが青森で落札

8月25日15時1分配信 毎日新聞

 国土交通省北海道開発局の官製談合事件をめぐり、競売入札妨害(談合)罪で社員が略式起訴された準大手ゼネコン「前田建設工業」(東京都)の共同企業体(JV)が、起訴から1カ月以上も経過した今年7月、青森県発注の大型トンネル工事を落札していたことが分かった。県が要領に基づく指名停止処分にするまで2カ月以上もかかったため、この間の入札で落札が可能になった。専門家は「行政の怠慢が招いた重大なミス」と批判している。【後藤豪】

 同県平内町の県道トンネル工事。16JVが参加して7月17日に行われた制限付き一般競争入札で、前田建設工業を含む3社のJVが約9億9160万円で落札(落札率68.5%)した。県発注の道路工事ではここ数年で最大規模の工事だった。

 県によると、同社の元社員が略式起訴された6月3日以降、指名停止の適用基準を定めた「県建設業者等指名停止要領」に基づいて対応を検討、1年間の指名停止にしたのは8月6日だった。ところが、国交省は起訴から6日後の6月9日に同社を指名停止にし、滋賀県や新潟県も同20日に同様の措置を取るなど、早期の処分が行われた。

 入札は、県の出先の東青地域県民局が実施。本庁担当課が前田建設工業の加わった入札を知ったのは8月に入ってからだった。県は「工事の発注は地域県民局単位で毎週のように行われており、入札参加業者に関する情報交換は難しいが、処分まで2カ月以上かかったのは一般的に長いかもしれない」と釈明している。

 県は、5億円以上の工事発注で必要な県議会の承認を得て、本契約する方針。前田建設工業広報グループは「コメントは差し控えたい」としている。

 ◇「入札やり直しも」

 ▽五十嵐敬喜(たかよし)・法政大法学部教授(公共事業論)の話 自治体が直ちに判断をせず、さまざまな理由をつければ、いくらでも今回のようなことが起きる。場合によっては入札をやり直さなくてはいけないほどの大きなミスだ。

 ■北海道開発局を巡る官製談合事件

 開発局発注の農業土木工事で、開発局の元幹部ら3人と、前田建設工業を含む建設会社に天下りした開発局OB4人が談合し、他の入札業者に本命業者より高い価格で入札させた。

 元幹部らは競売入札妨害(談合)罪で1年2月~1年6月を求刑され、28日に判決予定。OBらは同罪で罰金100万円の略式命令を受けた。
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by deracine69 | 2008-08-25 15:01 | 行政・公務員  

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