太田農水相事務所費問題 また首相に難題 臨時国会、早くも暗雲

8月27日8時1分配信 産経新聞

 ■与党は動揺、野党「辞任」へ攻勢

 太田誠一農水相の事務所費問題が突如浮上したことで、9月12日召集の臨時国会に早くも暗雲が立ちこめた。総合経済対策の今月末のとりまとめに向け、意欲満々だった福田康夫首相はまたも気勢をそがれた形だ。太田氏は「問題はまったくない」と強気を崩さないが、野党側は「消費者はやかましい」発言と事務所費問題で「合わせて一本を狙う」(民主党中堅)と辞任に追い込む構え。新テロ対策特措法延長などをめぐり、自公のきしみが広がる中、公明党からは早期辞任を促す声も出始めた。

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 「太田氏の政治活動の問題だから太田氏が一政治家としてきちんと説明すべきである。それに尽きる」

 26日夕、首相は厳しい表情でこう語り、太田氏に関する追加質問に一切応じず、そのまま北京五輪の日本選手団の慰労会会場に足早に向かった。

 政府・与党には、安倍前政権で佐田玄一郎元行革担当相、松岡利勝、赤城徳彦の両元農水相ら閣僚の事務所費問題が次々に発覚、擁護するうちに事態が悪化したトラウマがある。太田氏の場合、佐田氏らのケースに比べ、違法性は少ないとみられるため、政府・与党は当面静観の構えだが、動揺は隠せない。

 町村信孝官房長官は26日午前、閣議直前に太田氏を呼び、説明を求めた。太田氏が「しっかりとやっています」と自信満々だったことに安心したのか、直後の記者会見で「秘書宅を事務所として届け出ていたから不正だとは言い切れない」と擁護。進退について「そういうことをうんぬんする話ではない」と否定した。

 だが、太田氏は10日のNHK番組で「消費者はやかましい」と発言し物議を醸したばかり。平成15年6月には「集団レイプする人は元気があるからまだよい」と発言した「前科」もある。

 それだけに自民党に擁護論は少ない。麻生太郎幹事長は「個人事務所(の問題)なので説明責任は政治家個人に問われている」、笹川堯総務会長は「国民から疑念を持たれないように懸命に努力することが大切だ」と突き放した。

 公明党は自民党の「政治とカネ」問題で煮え湯を飲まされ続けてきただけに憤りを隠さない。太田昭宏代表は「事務所費問題は政治家として襟を正していくことを(自公で)誓いあった。説明責任がある。一刻も早く実態を国民に報告してもらいたい」と厳しい表情。ある公明党幹部は「早く辞めた方がいい。このままズルズルいくと追い込まれるだけだ」と早期の幕引きを促し、別の幹部も「国会前に敵にプレゼントを贈ったようなもの。昨年の参院選の悪夢の再来だ。なんとか1人でとどまってほしい」とぼやいた。

 一方、野党は、臨時国会直前の「敵失」に気勢を上げた。民主党の鳩山由紀夫幹事長は「臨時国会の開会前にお辞めになるしかないのではないか。首相の任命責任も厳しく問われなければならない」と意気揚々だ。同党の平田健二参院幹事長は「農水相は鬼門ですな。ナントカ還元水や絆創膏(ばんそうこう)でみんなお辞めになった。臨時国会ではまず太田氏の辞任を要求せざるを得ない」とほくそ笑んだ。共産党の市田忠義書記局長も「太田氏は『問題ない』というが、国民は誰も納得しない」と批判した。
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by deracine69 | 2008-08-27 08:01 | 政治  

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