自民党総裁選、軸は麻生幹事長 対抗馬は?焦点

2008年9月2日0時14分 朝日新聞

 福田首相の突然の辞任表明で、政局は一気に流動化してきた。自民党総裁選は麻生太郎幹事長が軸で、対抗馬が焦点となる。12日予定の臨時国会召集は、自民党総裁選後の9月下旬以降にずれ込む見通しだ。臨時国会で指名された新しい首相は与野党の激しい国会攻防に直面し、年末・年始の解散を余儀なくされる可能性が高まっている。

 福田氏の後任の必須条件は「選挙の顔」だ。次の総裁で衆院選を戦うことになることが確実なためだ。1日夜に立候補への意欲をにじませた麻生氏は、過去3回の総裁選に立候補。昨年の総裁選では福田氏との一騎打ちで敗れたが、全国の党員投票では上回った実績がある。

 福田氏の後見人である森元首相は、8月中旬に「麻生さんの人気は大いに活用しなければいけない。自民党としても『次は麻生さんに』という気持ちは多い」と発言。福田氏後継の流れを作ろうとしたと受け止められた。

 ただ、麻生氏には8月1日に幹事長就任を受諾した時に「政権禅譲密約」の疑惑が取りざたされてきた。不要な憶測を招かないためにも総裁選を無投票にしてはならないとの声は自民党内に強い。萩生田光一文部科学政務官は「オープンに政策を掲げて党内でしっかり議論して新しい総裁を選びたい」と強調した。

 政策論争の観点から「景気優先」の姿勢を打ち出す麻生氏に対抗するため、成長戦略を重視する「上げ潮派」の動向が焦点となる。代表格である中川秀直元幹事長が、小池百合子元防衛相を党国家戦略本部の次の衆院選向けのマニフェスト(政権公約)づくりの責任者に据えたのも、先をにらんだ戦略だ。

 「小泉チルドレン」を巻き込んで支援の輪を広げられるか、党内に根強い「反麻生」の勢力を取り込めるかどうかが、今後の課題となる。

 民主党代表選で小沢氏の無投票3選が確実となっていることで、自民党総裁選を21日の民主党代表選にぶつけようという案も浮上している。笹川尭総務会長は「民主党代表選の前後までやるのがいい。自民党がやりたいことを訴える絶好の機会だ」と言及。自民党中堅議員は「民主党代表選は完全にかすむし、新政権で臨時国会を最初からできる」と歓迎した。

 臨時国会で指名される新首相は、解散含みの国会運営を迫られることになる。与党内には「補正と消費者庁はやった方がいい」(幹部)という声もあるが、民主党の対決姿勢は変わらない構図だ。

 早期解散を迫ってきた公明党内には「新総裁に期待感が高まれば、一気に解散となるだろう」(幹部)という期待感も高まっている。自民党の選対幹部も「早期解散も当然視野に入れるべきだ。あまり余裕のある選挙にはならない」と気を引き締めた。

 福田首相は辞任の決意を周囲に語った際に、こう漏らしたという。「自分が辞めて総選挙の顔が変われば、小沢民主党は戦いにくいはずだ」
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by deracine69 | 2008-09-02 00:14 | 政治  

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