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タイ首都に非常事態宣言、域内で渡航自粛の動き

9月2日17時42分配信 ロイター

 [バンコク 2日 ロイター] タイのサマック首相は2日、首都バンコクに非常事態宣言を発令した。バンコクでは反政府デモが続いており、同日には政府支持派と反政府団体の衝突で1人が死亡した。

 国内ラジオが伝えた首相の声明によると、同首相は、軍司令官をバンコクの治安維持担当に任命した。

 またタイ国営メディアによると、同国政府は、非常事態宣言発令に伴い、バンコクの公共の場での集会をすべて禁止した。治安維持のため兵士に警察権を認めるほか、「治安を損ねる」報道も規制する。ただ外出禁止令は発令されていない。

 一方、タイ選挙管理委員会は2日、サマック首相が党首を務める最大与党「国民の力党」の解党処分を最高裁に勧告した。

 同委員会は、昨年12月の総選挙で同党が買収行為を行ったと判断。勧告は選挙管理委員5人の全会一致で決まった。

 最高裁の判決が出るには数カ月かかる可能性があるが、最高裁が選挙管理委員会に同調すれば、サマック首相や他の党幹部の政治活動が5年間禁止される可能性もある。 

 こうしたタイの政情不安を受け、アジア諸国が相次いで渡航自粛を勧告している。

 韓国とシンガポールは不必要なタイへの渡航を自粛する勧告を出したほか、オーストラリアと台湾は渡航に際して特段の警戒を呼び掛けた。

 中国外務省は特に勧告を出してはいないが、1日にウェブサイトに注意を促す文書を掲載。抗議デモや空港閉鎖などの事態が起きれば「移動に支障がきたされる可能性がある」とし、「外務省は、タイに滞在している中国市民または中国人観光客に対し、情勢に注意を払い、旅程を調整するよう勧告する」と述べた。 

 また米格付け会社のスタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は同日、タイの政局混迷が深まり、政権支持者と反政府団体の衝突がエスカレートした場合、同国のソブリン格付け見通しを「安定的」から「ネガティブ」に引き下げる可能性があると警告した。

 S&Pによるタイの外貨建てソブリン格付けは、「BBB+」。


市民連合、徹底抗戦へ=陸軍司令官、衝突回避目指す-タイ
9月2日17時35分配信 時事通信

 【バンコク2日時事】タイのサマック首相の辞任を求め首相府を占拠している反政府市民団体「民主主義市民連合」は2日、首相が発令した非常事態宣言を無視し、徹底抗戦する考えを表明した。アヌポン陸軍司令官は同日、銃器を使わずに市民連合と首相支持派の衝突回避を目指す考えを示した。

 非常事態宣言の発令で5人以上の集会が禁止されているが、市民連合の支援者1万数千人は首相府占拠を続け、国民に反政府活動への参加を呼び掛けた。

 非常事態宣言の執行責任者であるアヌポン司令官は同日、記者会見し、「民主主義と法にのっとり、衝突や(国家などに)損害が出ないようにして混乱を収拾する」と説明。市民連合を強制排除する考えがないことを明らかにした。

by deracine69 | 2008-09-02 17:42 | アジア・大洋州  

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