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自民党総裁選、小泉が握る趨勢…町村派は分裂状態 本人はダンマリ

ZAKZAK 2008/09/03

 自民党総裁選で、自主投票を決めた最大派閥・町村派が分裂状態に陥り、小泉純一郎元首相の去就に注目が集まっている。総裁選レースの「本命」は麻生太郎幹事長だが、「派内の中川秀直元幹事長が小池百合子元防衛相を担ぎ、小泉氏を味方につければ麻生氏と互角に戦える」(町村派中堅)との皮算用が働いているようなのだ。こうした周囲の期待をよそに、小泉氏はダンマリを決め込み、周囲をヤキモキさせている。

 町村派は2日夜、森喜朗元首相、町村信孝官房長官、中川氏らが都内で会談し、支持候補の一本化をせずに自主投票で臨む方針を決めた。

 だが、経済政策をめぐって「反麻生」の立場を鮮明にしている中川氏が、腹心の小池氏を擁立するのではないかとの見方が広がっている。実際、中川氏は同日、小池氏と会談するなど活発な動きを見せ、「改革派から誰か立てなければいけない」と明言しているのだ。

 一方、安倍晋三前首相は麻生氏に肩入れしていることもあり、派内は総裁選の対応を巡り分裂含みの様相を呈してきた。

 こうした派内の動きに対し、町村氏は同日、TBSの番組で、「今回の総裁選では派閥単位でこの人にしようとすれば、派閥選挙と批判される。自民党の各グループともそんなに愚かではない」と牽制した。

 外野からも、東京都の石原慎太郎知事が「森君も有力候補だと思うよ。小沢党首(一郎民主党代表)とがっぷり四つで相撲を取れるのは、体重から言っても森君だろう」と揶揄されるほど。

 そこで、小泉氏の存在がクローズアップされる。町村派幹部はこう解説する。

 「中川氏が『小泉構造改革の継続』を掲げて小池氏を擁立すれば、『小泉チルドレン』を含めた派閥横断的な支持の動きが広がるのは間違いない。麻生氏に十分対抗できる。実は、福田康夫首相が先月の内閣改造で小泉改革路線を踏襲した『上げ潮派』を排除したことを、小泉氏は快く思っていないようで一言も論評していない。小泉氏がキングメーカーとして小泉改革の再興に乗り出すのではないかとの観測が出ている」

 小泉改革が格差社会を現出させた、という厳しい批判は確かにあるが、小泉氏は「ポスト福田」を問う各種世論調査でも、大本命とされる麻生氏に肉薄するなど、依然として高い国民的人気を保持している。

 自民党ベテラン議員はこうした背景を踏まえ、今後の小泉氏の動きや沈黙についてこう分析する。

 「小泉氏にとってラッキーだったのは『上げ潮派』と『増税派』の対立が決定的になっている点だ。上げ潮派の旗頭として期待が高まっている。小泉氏は2日、武部勤元幹事長に『だれかを応援するような目立つ動きをしない』と中立を装ってみせたが現在、敵と味方の峻別を慎重に行っているのではないか」

 小泉氏は8月8日の毎日新聞夕刊のインタビューで、イタリアのミラノ市長から届いたオペラの招待を辞退した理由について、「12月だよ、政局がどうなるかわかんない。(衆院)解散あったらどうするの」と語っている。年内解散を視野に“何らかの準備”を進めていることを示唆したものなのか。

 今年、新たな社会活動への参画を促す「緑寿=66歳」を迎え、まだまだ、枯れることはないようだ。

by deracine69 | 2008-09-03 12:00 | 政治  

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