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「ポスト福田」麻生氏は出馬、小池氏含み

2008年09月03日 スポニチ

 福田康夫首相の辞任表明から一夜明けた2日、「ポスト福田」に向けた動きが本格化した。自民党総裁選の日程は今月10日告示、22日投開票に決定。次期総裁の本命と目される麻生太郎幹事長はいち早く出馬の意向を表明した。対抗馬として小池百合子元防衛相を推す動きも拡大しており、小池氏本人も「危機感を共有したい」と出馬の可能性に含みを持たせた。一方、第3の候補擁立を模索する動きもあり、情勢は混沌(こんとん)としている。

 お気に入りの青いネクタイを締めた麻生氏は、福田首相も出席した党役員会後の会見で「(総裁を)受ける資格はある。自分なりの考えを実行したい」と事実上の出馬宣言。記者からリーダーシップについて聞かれると、不敵な笑みを浮かべながら「私が意志薄弱だということか?リーダーシップはとらねばならない」と強い口調で言い切った。SPは通常の1、2人から6人に増員されていた。

 総裁選4度目の挑戦にして大本命。麻生氏周辺からは「国民に対し、小沢一郎氏の無投票3選となりそうな民主党代表選との違いを鮮明にしなければいけない。小池氏でも石原伸晃氏でもどんどん出ればいい。政策論争を盛り上げ、お祭り騒ぎを勝ち抜いた勢いで一気に解散・総選挙をしたい」と余裕の弁も漏れた。

 しかし、自民党関係者は「必ずしも麻生有力というわけではない」と指摘。「かつての自民党のキングメーカー野中広務元幹事長が津島派の面々にコンタクトをとって“反麻生”を訴えている」。野中氏は「津島派として体を張って麻生総理を阻止しろ。麻生以外ならだれでもいい。古賀(誠選対委員長)にも伝えてある」と反麻生包囲網固めに奔走しているといい「どこまで浸透するかは不透明だが、動きを活発化させているのは確か」(前出関係者)。

 連立を組む公明党内にも“麻生アレルギー”が存在。同党の太田昭宏代表に近い人物は「党としては静観の構えをみせているが、公明党が提言した定額減税に真っ先に反対したのは麻生氏。そのしこりは消えていない」と強調。支持母体の創価学会内でも「選挙の実動部隊である婦人部を中心にタカ派の麻生総理誕生は好ましくないとの意見が出ている」という。

 一方、小池氏擁立の動きは拡大。小池氏は2日朝、都内の自宅前で記者団に「日本の危機そのものなので、みんなと危機感を共有したい」。午後には「個人的なことより全体の中でどういうことが必要か考えたい」と出馬に前向きともとれる発言をした。

 福田政権とは一定距離を保ちながら一兵卒として政局の行方を見守ってきた小池氏擁立を目指すのは、自民党の最大派閥である町村派の代表世話人の中川秀直元幹事長。小泉改革路線の継承を訴え、経済政策では麻生氏と真っ向から対立する“上げ潮派”の代表格だ。

 中川氏は2日夕、都内で小池氏と意見交換。記者団に「改革派から誰か出さなければいけない。遠くない時期にはっきりさせなければならない」と述べ、小池氏を含む小泉改革継承者を派閥を超えて擁立する可能性を示唆した。中川氏に近い関係者も「津島派を取り込めれば勝機はある」と強気の分析。「脱小泉改革路線」を掲げる麻生氏に警戒を強める党内若手勢力もあり、初の女性総理誕生も現実味を帯びてきた。

by deracine69 | 2008-09-03 12:00 | 政治  

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