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弥生人、コイ養殖? 愛知・朝日遺跡で最古の事例

9月18日16時3分配信 産経新聞

 弥生時代の大規模な環濠(かんごう)集落遺跡として知られる愛知県の朝日遺跡で、出土したコイの歯について滋賀県立琵琶湖博物館などが調査したところ、コイを養殖して食べていたとみられることが18日、わかった。英国の考古学雑誌に発表した。歯から体長を推定したところ、自然の水域から大量に捕獲することが困難な小さいサイズのコイが多く含まれていたためで、コイの養殖を示す国内最古の事例という。

 同博物館や奈良文化財研究所などが、出土したコイの咽頭(いんとう)歯167点を共同調査。大きさから、推定体長が小さいサイズ(5~15センチ)と大きいサイズ(35~45センチ)に大別されることが分かった。

 コイは春に産卵。幼魚は生まれた年の秋までに最大15センチになり、2~3歳で30センチに達することから、小さいサイズは秋に、大きいサイズは産卵期に捕られたと考えられるという。

 同博物館は、産卵期に捕獲したコイを保存のために池などに放す「畜養」が行われ、放したコイが産卵し、孵化(ふか)した稚魚を秋まで育てた後、池などから水を抜いて幼魚を捕っていたのではないか、と推測している。

 同博物館の中島経夫上席総括学芸員(古魚類学)は「産卵期のコイを環濠などに放したところ、卵を産んで原始的な養殖が始まったと考えられる。水を抜くなどの水位制御の技術は、稲作とともに大陸から伝わったことから、コイを飼う知識も伝来したのではないか」としている。

 朝日遺跡は愛知県の清須市、名古屋市西区などにまたがる東海地方最大の弥生遺跡で、広さは東西1・4キロ、南北0・8キロ。二重、三重の強固な環濠で囲むなど防御性の高さが特徴。

by deracine69 | 2008-09-18 16:03 | 社会  

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