現職警官がショボい「ホールインワン詐欺」に手を染めた背景

10月13日21時49分配信 産経新聞

 ゴルフの腕前に自信のあるプレーヤーなら、大半が加入しているゴルファー保険。ホールインワンやアルバトロスを達成した際、祝賀会の開催や記念品の購入など突然の出費に備えて加入する損害保険の一種だ。この保険を悪用し、虚偽の申告で保険金をだまし取る手口の犯罪は少なくないというが、現役の警察官が実行犯となると、話は違ってくる。

 ゴルファー保険の詐取に手を染めたとされるのは、兵庫県警加古川署地域課の元巡査、池田高教被告(24)=詐欺罪で起訴済み。平成19年11月に共犯の飲食店経営、大井宣英被告(34)=同罪で起訴済み=ら3人と、同県姫路市内のゴルフ場でラウンド。キャディーが目を離したすきに、共犯の男がピンにボールを入れ、池田被告があたかもホールインワンを達成したように演技していたという。

 その後池田被告は、ホールインワンしたと損保会社に虚偽報告。大井被告の店で祝賀会を開いたという偽の領収書を送付し、保険金70万円をだまし取ったとして逮捕、起訴された。

 かなり単純な手口。しかもこの後、もう一回ホールインワンを申告したことから、不審に思った損保会社側が調査してすぐに発覚していた。一見して明らかな犯罪に、なぜ現職警察官が手を染めてしまったのか。

 しかし池田被告にとって、実はこれは初めての犯罪ではなかったのだ。

 池田被告は学生時代、大井被告が経営する飲食店で、アルバイトをしていた。そして大井被告に話を持ちかけられた他のアルバイト2人とともに、ホールインワン詐欺を実行していた。

 この時の手口はこうだ。4人は兵庫県たつの市内のゴルフ場で2組に分かれてプレー。その際、前の組のプレーヤーがピンにボールを残したまま立ち去り、後に回った組のプレーヤーがホールインワンを達成したかのように振る舞い、ゴルフ場関係者を信用させていた。

 この時に詐取した保険金は100万円。今回の事件が発覚するまで、ばれることはなかった。

 学生時代の“しがらみ”を断ち切れなかった池田被告。

 警察官に採用されたにもかかわらず、同署で実習中だった19年9月、自身の名義で月1万円以上の掛け金でゴルファー保険に加入していた。最初の逮捕容疑となった事件はこの2カ月後のことだった。

 県警の調べに対し、「安易な気持ちで協力してしまった」と反省の弁を述べているという池田被告だが、だまし取った金の大半は大井被告の手元に渡っており、自身の取り分はごくわずか。

 起訴された10月9日には兵庫県警を懲戒免職処分となった。

 短絡的な犯行の代償はあまりにも大きい。
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by deracine69 | 2008-10-13 21:49 | 社会  

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