順天堂、慈恵医科大、慶応…大病院が次々拒否 妊婦死亡

2008年10月23日3時3分 朝日新聞

 脳内出血とみられる妊娠9カ月の東京都内の女性(36)が、救急搬送を断られた末に亡くなった問題で、受け入れを拒否した病院は、都立墨東病院(墨田区)のほか、大学病院など6病院だったことが分かった。ほとんどの病院はハイリスクの出産に対応する「地域周産期母子医療センター」などに指定されていた。

 救急車で運ばれてきた妊婦の異変に気づいた江東区亀戸6丁目、「五の橋産婦人科」(川嶋一成院長)の医師は、墨東病院に断られた後、周産期母子医療センターのネットワークで診察可能な病院を探したという。

 この医師は、順天堂大学医学部付属順天堂医院(文京区)に4日午後7時半すぎ、「妊婦が吐き気や下痢、激しい頭痛を訴えている」として受け入れを依頼した。医院側によると、当日の産科・婦人科の当直医は2人いたが、いずれも別の出産に対応していた。産科・婦人科の計61床も満床で、受け入れは不可能と答えたという。

 さらに医師は東京慈恵会医科大付属病院(港区)にも電話。ベッド数9の新生児集中治療室(NICU)は満床だったうえ、前日に生まれた双子を管理中で、当直医2人は手が回らなかったという。産科には当直医も2人いたが、破水した妊婦が待機中で「受け入れられるような状況ではなかった」という。

 日本赤十字社医療センター(渋谷区)は、6床の母体胎児集中治療室が満床なうえ、別の妊婦も搬送されていたため、当直医3人では対応できないとして搬送を断った。センターによると、「電話では切迫した状況がうかがえなかった」といい、「救急患者はかなり受け入れてはいるが、集中治療室が満床の場合には断らざるをえない」という。日本大学医学部付属板橋病院(板橋区)も、12床の集中治療室が満床で断るしかなかったと説明。当直の産科医が3人いたが「ベッドがないなら断らざるをえない」と話した。

 慶応義塾大学病院(新宿区)では、「下痢、嘔吐(おうと)、頭痛の症状がある」という医師の言葉を聞いて感染症の疑いがあると判断。産科の個室の空きを確認したが埋まっていたため、受け入れられなかったという。東京慈恵会医科大学付属青戸病院(葛飾区)は、もともとリスクの高い新生児の対応ができないうえ、当日は脳外科医の当直医が不在だったと説明した。
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by deracine69 | 2008-10-23 03:03 | 社会  

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