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調査捕鯨、初めて捕獲目標を削減へ 年間で約1割

2008年11月13日3時2分 朝日新聞

 政府の調査捕鯨の捕獲目標が初めて削減されることが12日わかった。近く出航する今季の南極海での捕獲目標を約2割減らして750頭程度とし、年間全体でも約1割減ることになる。捕獲数は目標を下回る傾向にあるが、目標そのものを引き下げるのは87年の調査開始以来初めて。反捕鯨団体の反対活動や、鯨肉の需要低迷を考慮した。

 日本の調査捕鯨は国際捕鯨取締条約に基づき、南極海と北西太平洋の2海域で実施している。年間捕獲目標は現在約1300頭。秋から春にかけた南極海の調査捕鯨が主力で、目標はクロミンククジラ850頭、ナガスクジラ50頭としている。政府はこのうちクロミンククジラを700頭に減らす方針を固めた。

 年を追って目標を拡大してきた日本の調査捕鯨は、今回の政府方針で転機を迎える。背景には、南極海の調査を巡り、米国の反捕鯨団体が調査船に薬が入ったビンを投げ込むなど妨害活動が激化していることがある。この影響などで昨季の南極海での捕獲は目標の6割の551頭だった。豪州や欧州各国も日本政府の姿勢を批判してきた。

 また、鯨肉の需要低迷も政府の背中を押した。鯨肉の販売額(年間50億~70億円)を調査捕鯨の資金にあてているため、捕獲頭数を減らしにくい構図にあったが、調査後に供給される鯨肉と低迷する国内消費との差が問題となっていた。(小山田研慈)

by deracine69 | 2008-11-13 03:02 | 社会  

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