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宅配便業者「ドア開けてもらえない」 元次官宅襲撃影響

2008年11月20日14時11分 朝日新聞

 元厚生事務次官宅が相次いで襲われた二つの事件後、宅配業者の配達業務に影響が出始めている。ともに犯人が宅配便を装う手口で犯行に及んだ可能性があることから、受取人に警戒されてドアを開けてもらえなかったり、配達人と信じてもらうのに手間取ったりしている。

 ある宅配大手の東京都内の営業店の男性配達員(26)は「事件後、初めて訪ねた個人宅でなかなかドアを開けてもらえなかった」と話す。別の配達員(58)も「カメラ付きのインターホン越しに『差出人は誰? 社員証を見せて。それ、本物ですか?』と不審がられた。通常は荷物の受け渡しに1分もかからなかったのに、身分確認のやりとりだけで数分かかった」という。

 別の宅配業者の配達員(39)は「オートロック式マンションに住む受取人から『管理人に預けておいて』と言われたのが、昨日だけで5件あった。宅配便を装うような手口を使うのは許せない」と憤った。

 佐川急便は19日、本社から各営業店に対し、(1)玄関先で「佐川急便です」とはっきり名乗ること(2)制服をきちんと着用すること(3)求められたら社員証を提示すること、を徹底するよう指示したという。業界最大手ヤマト運輸の都内営業所の総務担当者は「お歳暮シーズンで荷物が増える時期だけに業務への悪影響は大きい」と話す。
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by deracine69 | 2008-11-20 14:11 | 社会  

テロへの危機感 常に必要

2008年11月20日 朝日新聞
佐々淳行 元内閣安全保障室長

 1971年の暮れ、当時私の上司だった土田国保警視庁警務部長(元警視総監)の自宅に小包爆弾が届き、夫人が死亡するという事件があった。そのとき土田さんは記者会見で「私は犯人に言う。君らはひきょうだ」と言ったが、今回はそれとまったく同じことを感じる。ひきょうきわまりない犯罪だ。

 ただ、土田事件にははっきりとしたイデオロギー的な背景があり、事件のスジが読めた。それに比べると、今回の事件はスジが読めない。

 標的になった元次官が2人とも年金畑で、社会保険庁長官経験者であることから、年金問題への怒り、いわば「公憤」が誤った方向に爆発したという推測もできる。だが、一般人が、元次官2人の経歴や住所などの個人情報を知っていたのも不自然だ。個人的な恨み、私恨による犯行という可能性も捨てきれないのではないか。

 同期はどうあれ、このような事件の再発を防ぐにためにはどうすればいいのか。最も重要なのは、言うまでもなく犯人の早期逮捕だ。検挙に勝る防犯はない、

 また、今回の事件で危険なのは、犯行に影響されて模倣犯が出現することだ。犯人を一種のヒーローとして祭り上げるような風潮を許してはならない。その点でマスコミの責任も重大だ。

 同時に各省庁の幹部やOB、政治家は、もっと自分の身を守るという意識を持つべきだろう。今の警察の人員では、あらゆる危険に対応するのはとうてい不可能だし、いつまでも警備を続けるわけにはいかない。政治家や官僚はリスクを背負っていることを自覚し、訪問者には慎重に対処したり、警備会社を使ったりして、「自主警備」をすべきだ。「自助、公助、互助」が危機管理の鉄則。警察という公助や、隣人などの互助も大切だが、まず自助なくしては犯罪は防げない。

 現代社会では、残念なことにテロや暴力犯罪の危険なことにテロや暴力犯罪の危険をなくすことはできない。ここ30年ほどの間、オウム真理教事件や9・11同時多発テロなどはあったにせよ、普通の日本人にとってテロは別世界の出来事で、危機感が失われてしまったのではないか。いつ起こっても不思議はないという緊張感を持ち続けることが、今回のような事件の再発を防ぐ唯一の方法だろう。


 30年生まれ。警察庁警備局警備課長、三重県警本部長、防衛施設庁長官などを歴任。
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by deracine69 | 2008-11-20 06:00 | 社会  

巧妙なようで稚拙な犯行

2008年11月20日 朝日新聞
佐木隆三 作家

 二つの襲撃事件が同一犯による連続性の高いものであることは間違いないだろう。だが、個人的な犯行なのか組織的な背景があるのかは、まだわからない。犯行声明でも出ればもう少しはっきりするのだが。

 現在わかっていることは少ないが、そこから考えられるのは、次のようなことだ。

 なぜ厚生省の元事務次官が襲われたのか。近年の国内のテロ事件を振り返ると、1995年の国松孝次警察庁長官銃撃事件や2003年の田中均外務審議官(肩書きはいずれも当時)の自宅に発火物が仕掛けられた事件など、高級官僚が狙われたケースは少なくない。

 今回の事件の背景として、「消えた年金」や「消された年金」など年金問題にからんで厚生労働省や社会保険庁そして官僚全体に対する世の中の強い批判があるのではないか。犯人の側の思いを想像すると、年金問題に対する告発や、望ましくない役人すなわち「悪代官」をこらしめる、というゆがんだ思いがあるのではないか。巧妙にやり遂げたと思っているのだろう。

 目撃情報のように、犯人が30歳前後の男なら、76歳の元次官が現役の官僚だったころは10代ということになる。接点はあったのだろうか。厚生官僚を「こらしめる」のなら、なぜOBを狙ったのか。中央省庁の幹部の自宅住所は公表されていないが、かつては人名録などに掲載されていた。犯人は、もし厚労省関係者ではないなら、古い刊行物から住所を知ったのではないか。逆に言えば、10年以上前に要職についていた人物だから狙われたのであり、自宅で襲われたことも説明がつく。

 今回の容疑者は銃や手製爆弾ではなく刃物を使用している。かつての日本のテロは凶器に刃物を使い、「一人一殺」を唱えていた。その意味では古典的な手口かなとも思う。こうしたやり方は一般的には右翼系に多いが、今回の事件が組織的でないとすると、思い込みが激しい個人による犯行ではないか。

 気の毒なことに、元次官だけではなくその奥さんまで刺され、亡くなったり重傷を負ったりしている。彼女たちは本来的にはターゲットにないはずだ。年金問題について何らかの思いを果たすつもりなら、夫人の殺傷は大義名分に合わない。巧妙なようでいて、実際は稚拙な犯行と言うべきだ。世の中を騒がせたかったからなのか。犯行の背景に大きなものがあるという性質ではないように思う。


 37年生まれ。著書に「復讐するは我にあり」「オウム裁判を読む」など。現在、北九州市立文学館館長。
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by deracine69 | 2008-11-20 06:00 | 社会  

厚労省よ、閉じこもるな

2008年11月20日 朝日新聞
木島等 元長崎市長

 今回の殺傷事件の動機や背景はまだ不明だが、このところ日本で起きたテロとは少し形態が違うように思える。

 長崎市長だった1990年に「(昭和)天皇の戦争責任はあると思う」と発言した私が右翼団体の男に撃たれた事件や、小泉元首相の靖国神社参拝を批判した自民党の加藤紘一・元幹事長の実家が放火された事件をはじめ、これまでのテロは個人を狙う動機がだれの目にも割とわかりやすいことが多く、それは「言論の封殺」と位置づけることができた。

国民生活担う官庁

 それに比べて今回の事件は、厚生行政のトップにかつて上りつめた人の自宅が連続して狙われて、「なぜこの人が」という目的がはっきりと見えにくい。怨恨とは考えにくく、中央省庁という権力に何らかの不満を持つ者が、そのはけ口として組織の元幹部と家族を狙ったものであれば、ものすごく残忍なやり方だ。新しい形のテロというものが起きてしまった可能性があり、強い衝撃を受けている。

 テロの形態がどうであれ、最近、このような事件がたびたび起きるのは、01年いアメリカで起きた同時多発テロと無縁ではないと思う。テロには武力で対抗するという政策をアメリカが選択し、日本政府はそれに無批判で同調してしまった。こうした政治の動きが、対話よりも暴力、暴力ではないしても何らかの圧力でもって相手を黙らせようとする人を少しずつ増しているようなきがする。

 テロに対する世論の反応が小さくなっている感じもする。たびたび起きているので、国民も強く意識しなくなってしまったのだろうか。日本全体が暴力に対して鈍感になってきているのだとしたら、これほど怖い風潮はない。

 今回の事件は。年金などの厚生行政が標的になったとの見方が出ている。厚生行政は、年金をはじめ病気や食べ物など、国民の生活に直接かかわる仕事をたくさん抱えている。まさに国民の生命と財産を担っている官庁である。

 しかし、その政策や対応のまずさが原因で困っている人たちがあちこちにいるのが現状である。だから、厚生行政の使命を果たしていないとして、厚労省やその幹部たちに強い憤りを覚えている人がいても、それ自体は何らおかしいことではなく、むしろ、たくさんいて当然だと言ってもいいだろう。

 長崎は被爆地であり、被爆者の救済は厚労省の大事な仕事の一つである。厳しすぎる原爆症の認定基準や、外国で暮らす被爆者が援護策を受けられない問題などをめぐって、被爆者は長年にわたって厚労省と交渉を続け、司法の場にも打開の道を求めてきた。

 お粗末な被爆者行政を前進させてきたのは、こうした民主主義の手続きにのっとった粘り強い行動があったからである。厚生行政に不満があっても、それを暴力で打開しようとするのはもってのほかであり、そうした行動から、生産的なものは何も生まれない。

 テロで生まれるものがあるとすれば、社会全体の萎縮かもしれない。だが、テロによって本当に社会が萎縮してしまうかどうかは、私たち次第である。

 私が銃撃されて重傷を負った翌朝、長崎市役所の労働組合の人たちは「こんなことがあってはならない」といった趣旨のビラを職員や市民に配った。私も「市民の話を聞くのが最大の仕事」というそれまでのスタイルを変えず、市民と接触する機会を減らすようなことはしなかった。職員も公務員としてのプライド意識を持って職務に専念してくれた。

 テロによって社会が萎縮するようなことはあってはならず、そうならないために関係者が心を一致させることが大切なのである。

頼られる存在に

 今回の事件を受けて、厚労省では警備が強化され、見えない動機に庁内は緊張に包まれている、と報道されている。今後、厚生行政にどのような影響が出てくるのかわからないが、萎縮して国民との距離が開くようなことがあってはならない。

 私たちの生活は、厚生行政がどれだけ充実するかによって大きく左右される。なんだかんだと言っても、国民にとって、厚労省は頼りにすべき存在なのである。警備の都合などを理由にして、困っている人たちとの交渉や対話をする機会を減らしたり、庁内に閉じこもって国民の声を外に聞きに行くことに消極的になったりするようなことがあってはならない。むしろ、年金問題の反省を生かして、国民の意見を吸い上げるような窓口を作るなど、開かれた対応こそが求められている。

 国民の側も、今回の事件を受けて厚労省に遠慮するのではなく、むしろ言うべきことをきちんと言い、これまで以上に話し合いを重ねることによって、理想的な政策が実現できるよう働きかけるべきである。

 「閉じる」のではなく「開く」。そうした営みを続けていくことが、テロを未然に防ぐことにもつながるのではないだろうか。今回の事件は、行政と国民に対して大きな教訓を突きつけているのだと思う。


 22年生まれ。自民党長崎県議を経て、79年から95年まで長崎市長を4期務めた。
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by deracine69 | 2008-11-20 06:00 | 社会  

公安、組織犯罪対策部門も連携 元厚生次官ら連続殺傷で

11月19日12時4分配信 産経新聞

 元厚生次官ら連続殺傷事件で、警察庁は19日、殺人事件捜査を担当する警視庁と埼玉県警の捜査1課だけでなく、テロ事件などを担当する公安部門や、暴力団捜査などを担当する組織犯罪対策部門とも連携して捜査を進める方針を決めた。

 警察庁は同日午前、東京・霞が関の同庁で警視庁、埼玉県警の捜査、警備部門の担当幹部を集め、今後の捜査方針や関係先の警備態勢について協議する会議を開いた。

 同庁は、旧厚生省次官経験者をねらった連続テロの可能性があるとして、警視庁、埼玉県警による合同捜査本部設置も視野に対応方針を検討。

 警察庁の米田壮刑事局長は両事件について、「被害者や配偶者の経歴や刃物を使用していること、玄関先で襲われたとみられることなど、いくつかの共通点がある」と指摘し、「警視庁、埼玉県警では、両事件の関連性を視野に入れて共同して捜査を進めてほしい」と述べた。

 米田局長はまた、「公安部門、組織犯罪対策部門など、組織部内の連携を強化し、幅広く情報を収集、分析して捜査を進めてほしい」と指示した。

 両事件をめぐり同庁はすでに、「今後も厚労省幹部らを対象とした違法事案が発生する懸念がある」として、全国の警察本部に対し、次官などを経験した元同省幹部の自宅や関係先の警戒警備の強化、特異な情報について警察庁に速報するよう通達。「第三の犯行を絶対に許してはならない」(米田局長)として、関係者の身辺の安全の確保を求めた。

 会議には、警察庁の米田刑事局長、捜査1課長のほか、警備、地域の各課長と、警視庁、埼玉県警の捜査や警備、地域パトロールの担当幹部が出席した。
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by deracine69 | 2008-11-19 12:04 | 社会  

<おわび>「ネットに犯行示唆?」の記事について

11月19日11時36分配信 毎日新聞

 元厚生事務次官の吉原健二さんの妻靖子さんが宅配便を装った男に胸などを刺されて重傷を負った事件について19日未明、「ネットに犯行示唆?」などの見出しで、ネット版の百科事典「ウィキペディア」に犯行を予告するような書き込みがあったと報じましたが、書き込みの時刻は事件前ではなく、事件の報道後でした。おわびして訂正します。
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by deracine69 | 2008-11-19 11:36 | 社会  

「政治テロなら許せない」 舛添厚労相

2008年11月19日10時12分 共同通信

 元厚生次官ら連続殺傷事件で、舛添要一厚生労働相は19日午前「仮に歴代の幹部を政治的目的で狙ったテロだとすれば、許しがたいことだ。こういう卑劣な行為は許せないし、徹底的に真相究明し、犯人逮捕を警察にお願いしたい」と強調した。都内の自宅前で記者団に語った。舛添氏は厚労省について「毎日のように苦情は多いが、特別テロ行為を行うという電話があったとは聞いていない」と述べた。
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by deracine69 | 2008-11-19 10:12 | 政治  

「痛ましい事件」首相、徹底捜査を指示 元厚生次官襲撃

2008年11月19日3時10分 朝日新聞

 元厚生事務次官の自宅が相次ぎ襲撃された事件で、政府は事件が「連続テロ」との見方を強めている。事件の報告を受けた麻生首相は、警察庁出身の漆間巌官房副長官に対し、捜査の徹底と再発防止のための警戒強化を指示した。首相は周辺に「痛ましい事件だ」と述べ、政府高官は「民主主義の日本で許せない嫌な事件だ。拡大を防がなければいけない」と語った。

 首相は18日夜、公邸での与党幹部との懇親会後、飲食店に向かう予定を変更し、東京都渋谷区の自宅にまっすぐ帰って待機した。日課の自宅周辺での朝の散歩は、19日は取りやめる。

 別の政府高官は「警察当局から被害者は『年金』というキーワードでつながるかもしれないという報告を受けている。政治テロだとすれば大変なことだ」と強調した。

 一方、野党第1党の民主党幹部は「本当に嫌な時代になった。これはまずいことだ」と、危機感をあらわにした。民主党は年金記録問題や後期高齢者医療制度などを巡って、厚労省の問題点を指摘してきたが、厚労行政に対する不満が背景にあったとしても、暴力に訴える手法は許されないとして、事件の背景の分析にあたっている。
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by deracine69 | 2008-11-19 03:10 | 政治  

年金のプロ標的?年金局長経験者の吉原さんと山口さん

11月19日2時12分配信 読売新聞

 吉原さんと山口さんは旧厚生省で10年離れた先輩と後輩。ともに年金局長を務めた経験があり、基礎年金制度の導入を柱とする1985年の年金改正では担当幹部として共にかかわるなど、年金問題のエキスパートとされていた。

 小泉純一郎元首相が厚生相を二度務めた際にそれぞれ事務次官だった点でも共通している。

 吉原さんが年金局長在任中、山口さんが1年余、年金課長として仕えている。

 山口さんは年金課長時代に年金改正に携わり、基礎年金制度導入の陣頭指揮をとった。96年11月に社会福祉法人代表からの現金提供と利益供与疑惑で、当時の岡光序治次官が辞任したのを受け、急きょ後任に抜てきされ、組織の立て直しにあたった。気さくな人柄で、省内では「仏の山口」と慕われていた。

 基礎年金制度の導入は、厚生年金や国民年金などに分立していた制度の土台部分を統一する大改正だった。だが、最近では自営業者などの保険料未納が増え、基礎年金制度のほころびが深刻化。昨年明るみに出た年金記録問題では、基礎年金番号に統合されず、該当者が分からなくなっている年金記録が約5000万件に上ることも判明し、批判が強まっていた。
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by deracine69 | 2008-11-19 02:12 | 社会  

殺人 「年金、プロ中のプロ」…山口元次官

11月18日15時2分配信 毎日新聞

 元厚生官僚トップの身に何が起こったのか。さいたま市の自宅で18日朝、殺害されたとみられる元厚生事務次官、山口剛彦さん(66)は現職時代、「年金のスペシャリスト」として知られた有能官僚だった。一方、「歯に衣(きぬ)着せぬ物言い」で知られた。突然の出来事に関係者や近所の人たちも驚きを隠せない様子だった。

 山口さんは65年に旧厚生省に入省し、年金局長、官房長、保険局長を歴任。96年11月、社会福祉法人グループを巡る贈収賄疑惑が発覚して辞職した岡光序治(のぶはる)次官の後任として事務次官に就いた。99年8月に退職後も00年1月まで顧問を務めた。

 山口さんは、薬害エイズ事件で旧厚生省が揺れていた96年当時、官房長を務めた。同省の元幹部の一人は「歯に衣着せぬ物言いのため、誤解されることも多く、山口元次官を嫌う政治家らは『山口だけは事務次官にするな』といつも言っていた。だが、岡光元次官の汚職事件のおかげでトップに上り詰めた」と話す。

 大物元次官の悲報に、厚生労働省は重苦しい雰囲気に包まれた。山口さんをよく知るキャリア官僚は「岡光元次官の不祥事の後に次官になり、省の信頼回復のために頑張っていた姿が印象的だった。年金問題についてはプロ中のプロだった。とにかく驚いている」と悲痛な表情で語った。

 山口さんが年金課長だった時代に2年間課長補佐を務め、ともに年金改革に取り組んだ浅野史郎前宮城県知事は「有能で性格も温かくひょうひょうとした方。私が女だったらほれちゃうような人だった。事件を聞いて、びっくりしてがっくりした」と驚いていた。

 山口さんが旧厚生省退庁後、今年3月まで約8年間理事長などを務めていた独立行政法人福祉医療機構(東京都港区)では、一報が流れた直後から職員らが情報収集や報道対応などに追われた。

 ◇「よく夫婦で散歩」近所の住民

 山口元次官の隣家に住み、妻美知子さん(61)と仲が良かったという女性(59)によると、美知子さんは用心深い人で、門扉などのかぎはきちんとかけていた。だが、美知子さんは「かけるのが面倒だ」と話していたという。女性は「美知子さんとは、一緒に書道クラブや小旅行をするクラブにも所属していた。12月1日も、バス旅行する約束をしていた。だれかとケンカする人ではないし、トラブルも聞いたことがない。夫婦仲も良く、2人でよく出掛けていた。びっくりした。信じられない」と表情を曇らせた。

 近所の住民もショックを隠せない。無職男性(68)は「夫婦で散歩しているのをよく見かけた。だんなさんは品がよく、奥さんはガーデニングが好きで、玄関先でよく花の世話をしていた。この辺は穏やかな場所なので、驚いています」と話した。別の年配女性は「テレビニュースで知り、びっくりした。(夫婦は)お二人とも温厚で優しい方でした。本当に残念です」。別の女性は「奥さんはお茶や書道などの習い事に励む多才で上品な方だったのに。残念です」と声を落とした。
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by deracine69 | 2008-11-18 15:02 | 社会