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オットセイ 埼玉で捕獲 衰弱激しく上野動物園で治療

 埼玉県内の新河岸川で9日、子供とみられるオスのオットセイ(体長約1メートル、体重約23キロ)が発見され、同夜近くで捕獲された。衰弱が激しく、上野動物園(東京都台東区)で治療を受けているが、専門家は東京湾から川に迷い込んできたのではないかとみている。

 9日午前6時ごろ、同県川越市神明町の新河岸川で「アザラシのようなものが泳いでいる」と散歩中の男性から110番通報があった。県警川越署員が駆けつけると、オットセイが河原にいるのを発見。捕獲しようとしたが、川に逃げられた。

 さらに同日午後10時ごろ、約800メートル離れた同市今成の田で「アザラシみたいな」動物がいると110番通報があり、署員が稲を倒しながらはい回っているオットセイを確認。約30分後に隣の休耕田に出てきたため、近所の人らと約10人がかりで生け捕りにかかった。オットセイは歯をむき出しにして威かくするような声をあげたが、網で捕獲された。

 オットセイは同夜は市動物管理センターで保護された後、10日正午ごろ、上野動物園に移された。激しく衰弱している上、胸に大きな円形のすり傷があり、園内の動物病院で治療を受けている。11日以降、動物園が水産庁と協議して今後の対応を決める。

 オットセイの生態に詳しい鴨川シーワールド(千葉県鴨川市)の荒井一利副館長(50)によると、個人が飼育していたとは考えられず、川に迷い込んでそのまま上ってきた可能性が高いという。新河岸川は東京湾に注ぐ隅田川と都内で合流しており、発見現場と東京湾は約50キロ離れている。

 途中には堰などもあるが、荒井副館長は「かなり足腰が強いので、越えられたのではないか」とみる。上野動物園の小宮輝之園長(58)も「野生動物は生きるために全力を振り絞る。川に迷ってもかなり上流まで上って来ることは考えられる」と話している。

 荒井副館長によると、日本周辺に現れるオットセイは「キタオットセイ」で、春先にアリューシャン列島付近の北太平洋から茨城県の鹿島灘沿岸まで南下してくる。成獣は体長約1メートル50センチ、体重約200キロに達するため、このオットセイはまだ幼いとみられる。

 埼玉県内では朝霞市の荒川などで、03年4月にアゴヒゲアザラシの「タマちゃん」が目撃されて話題になったが、04年4月を最後に姿を消した。【浅野翔太郎】

(毎日新聞) - 9月11日10時12分更新
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by deracine69 | 2006-09-11 10:12 | 社会