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輸入再開の米国産牛肉 スーパーや焼肉店、販売には慎重

 牛海綿状脳症(BSE)をめぐり、停止していた米国産牛肉の輸入が再開されて約1カ月半。田辺市内のスーパーや焼き肉チェーン店のほとんどは、消費者の需要を見るため「当分の間、入荷しない」と扱いに慎重だ。中には飛ぶように売れた店もあるが、流通量が少ないことも影響し、食卓に上るにはしばらく時間が掛かりそうだ。

 田辺市内の大手スーパーでは当分の間、米国産牛肉を販売することはないという。同店ではBSEが問題となった5年ほど前からオーストラリア産牛肉に切り替えた。今では、外国産牛肉のすべてがオーストラリア産だ。
 BSE問題以降「食の安全性」が考えられるようになり「国産」を気にする人が増えているという。店長は「消費者が米国産牛肉を受け入れてくれるか見極める必要がある」と話す。
 別のスーパーでも外国産肉すべてがオーストラリア産で、当分の間、米国産牛肉を扱うことはない。精肉売り場の担当者によると、店頭に並ぶ時期は未定で、しばらくは様子を見るという。

 田辺市内の焼き肉チェーン店でも、本部がまだ輸入再開に踏み切っていないため、店に並ぶかどうかは未定だ。店長は「代わりに使い始めたオーストラリア産は決して高くなく、味も劣らないので、米国産を急いで仕入れる必要は感じていない。輸入量が少ないのでまだ米国産牛肉の値段が高く、仕入れても利益が上がらない」と話す。

 一方、米国産牛肉が1日で売り切れた店もある。

 いち早く米国産牛肉のメニュー再開を決めた同市内の焼き肉チェーン店は、食べ放題もできる「肉の日」にメニューに出したところ、入荷した米国産牛肉7キロ(約80食分)が1日で売り切れた。食べ放題で注文する人が多かったという。

 担当者は「安全面から来店客に受け入れられるかどうか心配だったが、思ったより気軽に食べてもらえた」と胸をなで下ろした。次の入荷予定はまだ決まっていない。
 主婦層にとって、食の「安全性」は大きな関心事だ。

 田辺市あけぼのに住む主婦(67)は「食べる分には少量の国産牛肉で満足している。少しぐらい高くても国産を選びたい」、同市学園、会社員女性(41)は「最優先するのは安全性。もし米国産牛肉が売られるようになっても、しばらくは買わないだろう」と、慎重な姿勢だ。同市学園の主婦(53)は「最近は、鳥インフルエンザの問題もあり、牛肉以外の食べ物にも気を使うようになった」と話している。

(紀伊民報) - 9月14日17時2分

by deracine69 | 2006-09-14 17:02 | 社会  

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