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【タイ】バーツが9年ぶり高値、中銀は原則容認

 対米ドル・バーツ相場が上昇を続けている。11月29日には、1米ドル=36バーツ目前まで上がり、9年ぶりの高値を付けた。タイ中央銀行は急変動の際には介入するとしながらも、基本的に為替相場は市場原理に委ねるとして、バーツ高を容認する姿勢だ。

 11月30日付ネーションが為替ディーラーの話として報じたところによると、バーツ相場は29日、一時36.05バーツまで上昇した。ディーラーは、上昇のペースが速すぎるとして、中銀がバーツ売り・米ドル買いの市場介入を実施したと断定し、介入がなければ36バーツの大台を突破していたはずだと述べた。外国人投資家の資金が株式市場と債券市場に流入していることが、バーツ上昇の主因とみられる。
 
 タリサ中銀総裁は同日、為替相場の急変動を抑制する対策を講じると明らかにした。ただ、中銀にできることは限定的であり、介入は急変動の場合のみに実施する方針を強調した。
 
 総裁は15日に行った就任後初の記者会見で、為替相場は市場原理に委ねるとして、現行の変動相場制を維持すると強調。民間セクターに為替リスク回避の自助努力を求めた。
 
 中銀は、介入以外の方法で、相場急変動を抑えたい考え。輸出業者が入手した外貨の保有許可期間を7日間から15日間に延長するほか、タイ人投資家の対外投資限度額を拡大するなど、バーツ急上昇抑制策を実施する計画だ。
 
 一方、クルークライ商務相は29日、バーツ高により打撃を受けることが予想される輸出関連産業を保護するため、プリディヤトン副首相兼財務相と対応を協議すると明らかにした。
 
 ■昨年末から12%上昇
 
 中銀が発表した29日の銀行間平均対米ドル・バーツ相場は、36.13バーツとなり、昨年末の41.071バーツから12%上昇している。バーツ相場は2004年末の39.066バーツから下落を続け、昨年7月初めには42バーツの大台を割り込み2年2カ月ぶりの安値を付けたが、その後、上昇基調に転じた。
 
 10月の対米ドル・バーツ相場は平均1米ドル=37.34バーツ。9月は37.43バーツだった。
(NNA) - 12月1日8時0分更新

by deracine69 | 2006-12-01 08:00 | アジア・大洋州  

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