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民主党 年金制度改革案、小沢代表が軌道修正

12月13日10時26分配信 毎日新聞

 民主党の小沢一郎代表は12日の記者会見で、基本政策の原案に盛り込んだ年金制度改革案の内容を一部修正し、同党が04年の参院選マニフェストで打ち出した「全額税方式の基礎年金」に戻すことを表明した。党内の強い反発を受けた方針転換。消費税率の3%引き上げ論は抑え込んだが、党内融和を優先させた小沢氏の「譲歩」は求心力にも微妙な影響を与えそうだ。【須藤孝】

 原案で論議を呼んだのは消費税率5%を維持したまま全額を基礎年金財源に充てる部分。消費税を3%引き上げて基礎年金をすべて税で賄う「最低保障年金」に移行させるという従来方針を大幅に転換し、基礎年金財源の不足部分に保険料を充て、現行制度を存続させる内容だったからだ。

 すべての年金を一元化して最低保障年金と所得比例年金の2階建てとする従来案は、04年参院選の勝利をもたらした「金看板」との意識が党内に根強い。このため、当時代表だった岡田克也氏や前原誠司前代表らが原案に反発。菅直人代表代行も従来案に戻すよう主張し、小沢氏も基本的に受け入れた。

 ただ、小沢氏が従来案を否定したのは「増税を掲げて選挙が戦えるのか」との懸念から。修正案は保険方式を撤回したが、消費税を引き上げない方針は譲らなかった。財源不足の指摘には「高額所得者に対する給付の一部ないし全部を制限する」ことにより生じないとしているが、根拠はあいまい。消費税全額を年金財源に回すことで生じる一般財源や地方財源の穴をどう埋めるかも課題として残る。

 基本政策は15日に予定されている両院議員総会で了承される見通し。小沢氏は12日の会見で「いろいろな議論の経緯はあるが、すっきりと分かりやすい、弱者に温かいシステムにした」と党内論議を積み上げた結果の軌道修正であることを強調したが、緻密な政策論より選挙対策を優先する「小沢流」になお不満もくすぶる。

by deracine69 | 2006-12-13 10:26 | 政治  

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