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<北朝鮮>金総書記、長期政権を宣言 後継者論議タブーに

1月4日3時3分配信 毎日新聞

 【北京・西岡省二】北朝鮮の最高指導者、金正日(キムジョンイル)総書記(64)が昨年10月の核実験実施後間もなく、北朝鮮指導部に対し、今後も長期間にわたって最高指導者として実権を握り続けることを宣言、後継者論議がタブーになったことが3日、北朝鮮の政権に近い関係者の話で分かった。一方、金総書記は今年の自身の誕生日(2月16日)には祝賀行事を取りやめるよう指示したとされ、厳しい国内事情を反映したものとの見方も出ている。
 この関係者によると、金総書記は昨年10月下旬、朝鮮労働党幹部らに「私は今後も長期間、最高指導者としてやっていける。80歳も90歳も可能だ」と述べた。発言を聞いた幹部らの多くが「金総書記は少なくとも80歳まで、つまり、あと15年は第一線で活動する。それまでは後継者問題を口にするなと総書記が意思表明した」と受け止め、その結果、後継者問題が語られなくなったという。
 これまで金総書記の後継者に挙がっているのは、映画女優だった成恵琳(ソンヘリム)さん(02年5月死亡)との間に生まれた金正男(キムジョンナム)氏(35)▽愛人で大阪生まれの帰国者、高英姫(コヨンヒ)さん(04年6月死亡説が有力)との間に生まれた金正哲(キムジョンチョル)氏(26)▽その弟の金正雲(キムジョンウン)氏(23)の男性3人。他にも、金総書記の義弟、張成沢(チャンソンテク)氏(60)の名前も浮上している。
 一方、総書記誕生日は北朝鮮の「国家祝日」で、これまで北朝鮮内外で大規模な祝賀行事が催されてきた。しかし、今回は昨年11月末の段階で祝賀行事取りやめの通達が出されたという。金総書記は「4・15(故金日成(キムイルソン)主席の誕生日)だけを祝ってほしい」との意向を明かしたとされる。
 北朝鮮では昨夏の大規模洪水などの影響で市民は苦しい生活を強いられており、北京の北朝鮮研究者は「厳しい国内事情を考慮すれば2・16と4・15の2度も大規模行事を実施するのは難しい」と分析する。一方で「金総書記は自身の誕生日の祝賀行事は縮小しても、父親である金主席への賛美を最優先させる姿勢を強調することで、国内での評価を高めて求心力を維持できる。総書記独特の統治手法とも解釈できる」と解説した。

by deracine69 | 2007-01-04 03:03 | アジア・大洋州  

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