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麻生派旗揚げ 宏池会再興、道険し

12月13日8時0分配信 産経新聞

 ■古賀、谷垣両派 主流派に難色

 麻生太郎外相が、故池田勇人元首相が創設した「宏池会」の再興を掲げ、麻生派の旗揚げを決めたことで、同じ流れをくむ古賀、谷垣両派の周辺はにわかに騒がしくなった。3派の所属議員にとり、宏池会再興は悲願だが、対抗勢力の「清和会」(町村派)のプリンスである安倍晋三首相(派閥離脱中)との協調を打ち出す麻生氏への反発も少なくなく、3派合流への道のりはなお険しい。

 「あんたの派閥もいつまでも反主流派というわけにもいかないだろう。宏池会合流のチャンスは今しかない。一緒に力を合わせよう」

 麻生氏は先月21日深夜、都内で谷垣禎一前財務相とひそかに会い、単刀直入に切り出した。麻生氏の熱心な口説きに、谷垣氏もいったんは応諾したが、その後慎重姿勢に転じ、2派の合流協議は頓挫したままだ。

 麻生氏は安倍政権の主流派であることが、3派合流の最低条件だと考えている。政権と距離が遠ければ、閣僚ポストなどは回ってこないし、政策が実現する可能性も薄れる。もし首相が宏池会再興を反主流派勢力の結集とみれば黙ってはいないだろう。「A-Aライン」と言われる安倍-麻生の太いパイプがあってこそ、宏池会再興は成就するというのが麻生氏の持論なのだ。

 しかし、政局にうとく、「公家集団」といわれる旧宏池会系議員には、派閥を分断、離脱する形での合流を嫌う傾向が強い。そこで麻生氏が考えたのが「2段階ロケット方式」(周辺)だ。まず麻生派を立ち上げたうえで3派合流協議を行い、円満に「宏池会」に移行するという方法だ。麻生派の名称がまだ決まっていないのも「どうせ近いうちに宏池会になる」と考えたからだ。

 ただ、古賀、谷垣両派には、安全保障政策などでタカ派色が強い安倍政権の主流派になることに、「肌合いが違う」と難色を示す議員も少なくない。加えて古賀派会長の古賀誠元幹事長と首相は人権擁護法案などで対立し、犬猿の仲。谷垣派に一定の影響力を残す加藤紘一元幹事長も対中外交や靖国神社参拝などで首相批判の急先鋒(せんぽう)だ。古賀、加藤両氏に恩義を感じる議員には、麻生氏や首相に同調することへの抵抗感が残る。

 派閥継承をめぐり古賀氏との確執が広がる丹羽雄哉総務会長、麻生氏の義弟の鈴木俊一元環境相、首相の腹心である菅義偉総務相らの動向も注目され、宏池会再興の流れに少なからず影響しそうだ。

by deracine69 | 2006-12-13 08:00 | 政治  

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