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【健康情報番組を疑え】視聴者だましの巧妙テクニック

2007年1月25日 日刊ゲンダイ

実験結果示すグラフを加工

「発掘!あるある大事典Ⅱ」を制作した関西テレビに抗議が殺到している。その数ナント1万件!

 捏造(ねつぞう)に踊らされた視聴者は怒り心頭だが、こうした“ヤラセ”は今に始まったことじゃない。健康番組の過剰演出は日常茶飯事で、過去にも似たような事件はゾロゾロ。捏造ほど露骨じゃなくても、視聴者をあざむく“巧妙なトリック”が仕込まれていることが多いから注意が必要だ。

「ウソが9割 健康TV」の著者で、昨年から「『あるある大事典』は『あるある大事件』になる」と予言していた医師の三好基晴氏は、多くの番組や関連書籍を検証。結果、次のようなカラクリを確認したという。

「まず共通しているのは都合の悪いデータは言わないということ。『あるある』では以前、『小豆はポリフェノールが春菊の2倍以上あるから体に良い』と放送しました。しかし、ビタミンCで比べると小豆はゼロに近く、生の春菊には豊富に含まれている。また、今回の捏造のように数人の被験者を集めて『体重が平均○キロ減った』という実験も怪しい。たとえ被験者のほとんどが少しずつ太っても、1人、2人が大減量したら平均値は下がる可能性があります」

 番組で紹介するデータの見せ方にも仕掛けがある。ある人気番組では実験結果が大げさに見えるよう、変化のあった部分を強調していた。

 棒グラフならば、その部分だけが長く見えるように加工する。データの専門家ではない一般人はコロッとダマされてしまう。

「健康番組は主張に説得力を持たせるため、学会発表や論文発表を引き合いに出します。しかし、学会発表はよほど医学的に非常識でなければ発表できるし、研究の途中で最終結果が出ていなくてもOKです。論文も医学の雑誌に投稿し、学会が審査すれば、あまりに荒唐無稽(むけい)なものでなければ掲載されることが多い。うのみにはできません」(三好基晴氏=前出)

 健康番組は視聴者を楽しませるバラエティー番組であって、マジメな科学番組ではないのだ。

by deracine69 | 2007-01-25 10:00 | 経済・企業  

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