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この人物のオモテとウラ 大沢悠里(フリーアナウンサー)

7月28日10時0分配信 日刊ゲンダイ

TBSラジオが絶好調だ。何と36期(6年)連続の聴取率トップを達成したのだ。その原動力となっているのが、「ゆうゆうワイド」(月~金、8時半~13時)のパーソナリティーを務める大沢悠里の人気だとされている。

 普段ラジオを聞かない人にはほとんどなじみがないが、大沢の人気は絶大。「日本一メディアに出演する司会者」を自任するみのもんたでさえ、大沢悠里にはかなわない。みのが、この記録をギネスブックに申請した際、ラジオ出演分をカウントしなかったが、それはラジオ出演分を含めたら大沢に負けてしまうことが明らかだったからといわれているほど。

 実際、現在66歳の大沢のタフぶりは、驚くばかり。生放送の「ゆうゆうワイド」では、月曜から金曜は、毎日朝6時過ぎには局入りして、その日に届いたリスナーからの手紙と新聞を丹念に読むという。あまりにスタジオ滞在時間が長いので、スタジオ内には広辞苑などの辞書類、朝昼食用に即席のおかゆなども用意されている。オンエア終了後も、テレビ番組のナレーションの録音、朗読の舞台に出演したり、講演したりと超多忙なスケジュールをこなしている。

 これだけの人気者なのに、顔が出るテレビ番組にはいっさい出演しない。裏番組でパーソナリティーを務める高田文夫は「顔が、下駄にモミアゲみたいだから」とちゃかすが、実際は大沢個人の強い信念による。大沢はTBS社員時代の86年に、半年間だけ司会者としてテレビに出演したことがある。ところが、「台本が細かく決められていて、窮屈。面白くなくて、半年でクビになっちゃった」とかつて語っていた。その結果、フリー転身をきっかけにラジオ一本でいくことを決意したのだ。

 それだけにラジオへの愛着も強い。実は、スタジオ入りしてまず最初に大沢がすることは、スタジオの掃除。「自分の職場だから大事にしなくちゃね」と、大御所の傲慢さはみじんもない。放送中に自局のコールサインである「JOKR」を時報とともにコールするのも、局アナではない大沢だけだという。

 努力家でもある。「ゆうゆうワイド」がまだ人気が上がらなかった放送開始当時には、毎日、裏番組を録音して研究した。また、年に100回以上の講演をこなし、会う人に名刺と番組名の入ったテレホンカードを渡し、自らの手でリスナーを開拓して人気番組にのし上がったという逸話さえある。

 こうして多数のリスナーとじかに接したからこそ生まれたのが、リスナー目線の語り口なのだろう。わざとゆっくり分かりやすく読んだり、カタカナ語は頑として使わなかったり。そうした努力が実を結び、放送5000回突破、また人気コーナー「お色気大賞」はCD化され、これまで20巻も発売されている。

 絶好調のTBSラジオを支える大沢に、あえて死角を探すと、10年以上前に一度軽い脳梗塞で倒れたことがあるだけに、やはり体力だろう。だが、弱点がそれしか見つからないところが、この男の強みといえるのかもしれない。

by deracine69 | 2007-07-28 10:00 | 社会  

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