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日本ライス偽装表示、政府備蓄米混入か──府警「官利用」解明急ぐ

6月13日 日経ネット関西版

 農林水産省幹部(50)に対する接待攻勢が新たに発覚した米卸売販売会社「日本ライス」(大阪府東大阪市)――。同社は国や大阪府のコメ流通の担当者を懐柔しようとする一方で、偽ブランド米に政府の備蓄米を混入させていた疑いも浮上した。府警は混入されたくず米の分析や接待攻勢など、巧妙に“官”を利用しようとしていた同社の実態解明を急ぐ。

 ●新米の半値以下
 関係者によると、この農水省幹部が日本ライス側と初めて接点を持ったのは2000年ごろ。旧食糧庁大阪食糧事務所の課長として、政府の備蓄米の販売を担当。同社専務、友永進容疑者(59)は当時、別の米卸販売会社の社員で政府米の仕入れを行っており、同容疑が日本ライスに就職した後も関係は続いた。

 同社による一連のコメの偽装表示では、ブランド米に古米や規格外のくず米を混ぜていたが、政府の備蓄米を混入していた可能性も浮上。備蓄米はすべて古米で、仕入れ値は新米の半値以下。同社社長、石座真佐美容疑者(47)らが安価な備蓄米の混入で不当な利益を図っていた可能性も浮上している。

 ●偽装ノート
 同社幹部は自社の精米工場の責任者に「1キロ当たり50円の利益を取れ」と指示。数種類のくず米や古米を配合して「国産ブランド米100%」として販売するよう、コメ表示偽装を細かく画策したとされる。

 「表示された米が75%以上入っていればDNA鑑定でも分からない」。工場では不正な配合割合を記したノート(日報)が用意され、歴代工場長の間で利用されていた。ノートには仕入れた原料(玄米)と不正表示の結果が詳細に記録されていたという。

 ●府職員も接待
 農水省幹部が同社の接待攻勢を受けた際には、大阪府環境農林水産部・流通対策室の主事(58)も同席することが多かったという。この職員もコメの流通などに関する業務を担当。府の職員への接待は03年3月から約3年間続いた。

 府の調査に対し職員は「軽率な行為だった。重要な情報を流すなど便宜を図ったことはない」と話しているという。府はこの職員の処分などを検討している。

by deracine69 | 2007-06-13 23:59 | 経済・企業  

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