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首相、沈黙11秒間 「誰を幹事長にするか」に

8月25日9時43分配信 産経新聞

 内閣改造・自民党役員人事を3日後に控え、外遊先のクアラルンプールで同行記者団と懇談した安倍晋三首相は苦悩の色をにじませた。首相が大幅な内閣改造を表明したのは参院選翌日の先月30日。だが、閣僚候補者の身辺調査に時間がかかり実際の改造時期は1カ月近く遅れた。これにより人事情報が錯綜(さくそう)し、党内は混乱気味だ。そんな中で「安倍カラー」を貫けば党内の反発は増幅され、「挙党態勢」を組めば、安倍カラーは出せない。25日の帰国後、首相はどう動くのか-。

 首相外遊恒例の記者懇談はリラックスした雰囲気で行われることが普通だが、今回ばかりは違った。最初の質問で人事構想を問われた際は「外遊に出る際に基本的な構想はまとめた」とよどみなく答えた首相だが、質問が続く中で次第に言葉は重くなり、笑顔を見せることはほとんどなかった。

 「誰を幹事長にするか固まっているか」

 この質問で首相の動きがピタリと止まった。腕組みしたまま、右手人さし指を額にあて、沈黙の11秒間。「あの…、最終的には帰ってから判断します」と言葉を濁した。麻生太郎外相の幹事長起用はすでに固めているが、ここで明言した際の影響に思いをめぐらせたようだ。

 内閣改造では、派閥推薦を受けないことを明言しているため、最終的に閣僚就任を要請した際に断る議員も出かねない。すでに27日にあえてゴルフコンペを計画している議員らもいる。

 24日には続投説が強かった小池百合子防衛相は外遊先のニューデリーで辞任表明。もし首相が小池氏の起用を考えていたならば、人事構想の練り直しを迫られることになる。ただ、小池氏については守屋武昌事務次官と防衛省人事をめぐるバトルを繰り広げただけに、続投させても退任させても批判は免れないため、「首相にとって渡りの船ではないか」(閣僚経験者)との声もある。

 一方、改造後も首相の苦悩は続く。閣僚ポストは17しかないため、改造後に閣僚になれなかった議員らの不満はいっそう高まるからだ。(クアラルンプール、杉本康士)

by deracine69 | 2007-08-25 09:43 | 政治  

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