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不発の時限爆弾19個見つかる インドの連続爆弾テロ

2007年08月26日20時18分 朝日新聞

 インド南部ハイデラバードで25日夜、2カ所で連続した爆発があり、ロイター通信によると少なくとも計40人が死亡、約80人が負傷した。また、26日までに市内で19の時限爆弾が不発のまま見つかった。警察当局は、多数の市民が集まる場所を狙った連続爆弾テロとみて捜査を進めている。

 同通信などによると、25日午後7時40~50分ごろ、市内のルンビニ公園内にあるイベント用の屋外観客席と、夕食時間帯で客の集まっていた人気の食堂で、次々と爆発があった。爆発当時、公園ではレーザー光線のショーに500人ほどが集まっていた。

 地元警察はまた、25日夜から26日にかけてバス停や交差点、歩道橋、映画館などに置かれた19個の爆弾を発見したと発表した。ポリ袋に入れたタイマー付きの時限爆弾だったという。当局者は、もしこれらの爆弾が爆発していたら「何百人もの死者が出た可能性がある」と語った。

 ハイデラバードでは今年5月にも、市内最大のモスクで爆弾テロがあり、最終的に11人が死亡した。インドは国全体でイスラム教徒が13%だが、ハイデラバードは人口約550万人のうち、4割をイスラム教徒が占める。また、南部バンガロールに続くIT(情報技術)企業の集積地で、米国のIT企業も進出している都市でもある。

 今回の連続爆弾テロで犯行声明を出したグループはないが、当局からは「ヒンドゥー、イスラム教徒間の争いをかき立てる目的で、過激派が起こした」との見方が出ている。

 ハイデラバードのあるアンドラプラデシュ州のレディ州首相は、互いの宗教集団の犯行と決めつけて、緊張が高まることのないように人々に呼びかけた。AP通信によると、同州首相は「入手した情報は、バングラデシュとパキスタンを拠点とするテロ組織の関与を示唆している」とも話し、国外のイスラム過激派が背後にいるとの見方を示した。

 インドではこれまで主に、パキスタンと係争中のカシミール地方を拠点とするイスラム過激派によるテロが起きていた。しかし、最近はバングラデシュなど近隣国を拠点とする過激派も組織されている。また、一昨年ごろから、カシミール地方以外のインドの都市で爆弾テロが相次いでいる。

 05年10月にはニューデリー中心部の爆弾テロで50人以上が死亡。06年7月にはムンバイ(ボンベイ)で連続列車爆破テロがあり、死者数は約200人に上った。今年2月には北部のパニパット近くで列車が炎上し、60人以上が死亡した。当局はいずれもイスラム過激派による犯行と見ている。

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by deracine69 | 2007-08-26 20:18 | アジア・大洋州  

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