ベスト電器株、ヤマダも買い増しへ…防衛策発動も
9月23日1時47分配信 読売新聞家電量販店最大手のヤマダ電機は22日、業界7位で九州を地盤とするベスト電器との業務提携を目指し、株式の買い増しを検討する方針を明らかにした。
既に保有している6%強の株式と合わせて20%程度まで取得し、ベスト電器の業績を連結決算に反映できる持ち分法適用会社とする方向で検討している。
ベスト電器は業界5位のビックカメラとの資本・業務提携を20日に発表したばかりだ。この提携は、ビックが9%強のベスト株を取得して筆頭株主になることなどを柱としている。ベスト電器を巡り、今後、ヤマダとビックによる争奪戦に発展する可能性が出てきた。
ベスト電器の有薗憲一社長は22日、読売新聞の取材に対し、「買収防衛策に沿ってやるしかできない」と答えた。ベストは、議決権の20%以上を取得しようとする買収者を対象に、事前警告型の買収防衛策を導入している。ヤマダの今後の出方次第で、防衛策発動を検討する意向を示したものだ。
<ヤマダ電機>提携目指しベスト株買い増しへ ビックに対抗
9月22日20時59分配信 毎日新聞
家電量販店最大手のヤマダ電機は22日、同7位のベスト電器との提携を目指し、同社株の保有比率を現在の6%超から20%程度に高める方針を明らかにした。ベストは20日、同5位のビックカメラとの資本・業務提携を発表したが、ヤマダは大株主の立場で方針変更を迫る考えで、ベストをめぐるヤマダとビックの争奪戦に発展する可能性が出てきた。
ヤマダはベストの株価動向を見ながら市場で買い増すが、市場に流通している株は多くないといい、20%の取得が当面のめどになる。20%まで買い増せば、保有株ベースで9.33%を取得する予定のビックを抜き、ベストの筆頭株主になる。
ベストとの提携についてヤマダは4年前から提案していたが、ベストは「独立独歩で行く」と回答し、実現しなかった。しかし、ベストがビックとの提携を発表したことから、再度協議入りを働きかけることにした。
ヤマダはベストとの提携で商品の調達コスト削減のほか、物流網の効率化なども図りたい意向。ベストは九州地方のシェアが高く、海外展開もしているため「補完関係にある」としている。ヤマダはベスト株を買い進め、9月14日現在で6.47%を保有しているが、これまでは「純投資が目的」と説明していた。
ベストは「ビックカメラとの提携が企業価値向上につながる」と、ヤマダとの提携の可能性を否定。「議決権ベースで20%以上の株式買い付けに対しては買収防衛策を導入しており、ヤマダ側に買収の意図があれば(防衛策の)手続きをとる」と話している。【宮島寛、桐山友一】
by deracine69 | 2007-09-23 01:47 | 経済・企業