きょう閉店の上の「聚楽台」 昼時は元“金の卵”たちで満員御礼
4月21日14時30分配信 産経新聞昭和の香りを残したまま、建物の老朽化のため閉店日を迎えた東京・上野駅前の老舗レストラン「聚楽台(じゅらくだい)」。21日の昼時は、思い出の味をほおばろうと、かつて集団就職で上京した人らが詰めかけた。“食べ納め客”で満員御礼の店内には空席待ちの長い行列ができ、半世紀前の開店当初をほうふつさせる繁盛ぶりとなった。
足立区から、夫婦で訪れた辻義明さん(62)は、「集団就職で15歳の時に上野駅に上京した。その時、この店で食べた五目そばを今日は注文した。昔を思いだした」と昔を懐かしんだ。
広い店内の340席はほぼ満席で、接客の店員はてんてこ舞いだ。平日の昼に行列ができるほどの入店者数は異例だという。
板橋区から来たという箱崎光義さん(53)は「上野の映画館で寅さんの映画を見た後、よく来たもんだ。大衆食堂みたいでよかったが、今日で最後だと思うと寂しい。新しい建物になったら必ず来る」と語った。
食事を終えた客は、おのおのカメラに思い出の光景を収め、名残惜しそうに店を後にしていた。
「聚楽台」は午後10時まで営業する。
by deracine69 | 2008-04-21 14:30 | 社会