政権「死に体になる」山口補選・東北の自民反応
2008年04月28日 河北新報「道路決戦」の行方を占う衆院山口2区補選(27日投開票)で敗れた自民党。それでも福田政権は、ガソリン税の暫定税率復活をかけ、税制改正法案の衆院再議決に踏み切る構えだ。東北の自民党関係者には28日、「福田康夫首相は死に体になってしまう」と危機感が広がった。
「自民党政治に国民が反乱を起こした」。自民党古川支部の佐藤勝支部長(大崎市議)は、補選の結果をこう切り捨てた。
昨年9月にも、安倍晋三首相(当時)の退陣を求める申し入れ書を党宮城県連に突き付けた佐藤支部長。首相が交代しても、道路財源や後期高齢者医療制度で迷走を続ける党を嘆き「二大政党が時々交代するくらいじゃないと、いい政治にならない。それが自民党を変える一番の薬」と苦言を呈する。
「再議決は反対だ。再議決するなら、内閣総辞職するくらいの覚悟でやってほしい」。自民党系の丹治智幸福島市議(無所属)が語気を強める。
経済格差が埋まらぬ地方の不満を代弁する丹治氏は「景気浮揚には減税が一番。道路整備の必要性が薄らぐ中で、そもそもガソリン税に反対だ」と疑問をぶつける。
各県連の幹部は「再議決は必要」としながらも、政権の先行きに不安をぬぐえない。
平弘造山形県連幹事長は「福田内閣は死に体になりかねない」と危ぶむ。「野党や一時的な世論の批判に流されず、しっかり政策を訴える姿勢が大事」と注文をつけた。
補選とは言え、全国注視の国政選挙で敗れたショックは計り知れない。
柏佑整宮城県連幹事長は「再議決の意義を十分に訴えていかなければ、次期衆院選の態勢が整わない」と懸念する。津谷永光秋田県連会長も「財源を確保してもらわないと困るが、次期衆院選への影響を考えると、再議決は避けたい」と、思わず本音が漏れた。
「これまで無駄が多すぎた。国民が怒っている。政府が反省し、無駄をなくすことが重要」。山内和夫青森県連幹事長は、不透明な支出が明らかになっている道路特定財源の改革を訴える。
千葉伝岩手県連幹事長は「補選の結果と再議決は別のものだ。財源確保のため必要なことをやるだけだ」と話す。
by deracine69 | 2008-04-28 23:59 | 政治