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サイクロンでミャンマー混乱 軍政に批判も

5月7日13時56分配信 産経新聞

 【バンコク=菅沢崇】大型サイクロンで甚大な被害を受けたミャンマーでは、最大都市ヤンゴンなどで生活必需品の確保をめぐる住民らの衝突や略奪が起きるなど混乱が続いている。一方、新憲法の是非を問う国民投票の実施が10日に迫る中、軍事政権が復旧活動に積極的でないとして、不満の声も上がっている。

 ヤンゴンの住民によると、街中では至るところで大木が倒れ、車が通れない状況。外部に連絡しようにも、電話やインターネットはほとんど使えないという。断水のため、湖に水をくみに行く住民の姿もみられ、一部地域では井戸水が地元住民に配られていたものの、外部の住民が井戸水をポンプでくみ上げたため、地元住民とトラブルになった。

 また、食料品や燃料の価格が高騰する中、市場や商店では略奪などが起きる事態も発生。デパートの中には商品の略奪を避けるため、当分の間、閉店する店も現れた。

 別の住民よると、混乱が続くにもかかわらず、街中では兵士の姿が少ないという。住民に水を提供するのは軍政に反発する僧侶たちだという。家を失った住民の中には僧院に身を寄せる人もいる。僧侶たちは昨年9月には反政府デモを行い、軍政に弾圧されている。

 「軍政はうまく指揮系統が働いていないようだ」とこの住民は語り、「兵士は軍幹部の自宅周辺のがれきだけを撤去している」などと、軍政に対する不満の声が上がっていると指摘する。

 一方、同様に被害を受けた南西部エヤワディ管区のボガレイでは、ひとつの町だけで死者が1万人に上った。この町では約30キロにわたって倒壊した家屋が続いている状況だという。

 ロイター通信が救援関係者の話として伝えたところでは、被災地ではマラリアやデング熱などの蚊が媒介する感染症が広がる危険が指摘されている。犠牲者の遺体の処理が進まない上、サイクロンの被害以降、湿度が高い上に気温が上がっていることもあり、コレラ感染の懸念も高まっているという。

by deracine69 | 2008-05-07 13:56 | アジア・大洋州  

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