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<サイクロン被害>道路寸断、救難届かず 被災者は遺体を川に投げ--ミャンマー

5月7日15時51分配信 毎日新聞

 【バンコク藤田悟】「水田には多くの遺体がころがっている。生存者は猛暑の中、水や食料を求めている」。2日夜から3日にかけ、ミャンマー中・南部を直撃した大型サイクロンの被害が集中したイラワジ河口地域。被災地にヘリコプターで入った援助関係者の証言をAFP通信は伝えた。多くの村が高波を受けて壊滅。生き残った被災者たちは家を失い、水も食料もない過酷な状況に置かれているとみられる。だが軍事政権による救援活動は遅れ、被害の実態すら分からない状態だ。「多くの人々が生きるか死ぬかの状況に置かれている。早急に大量の支援物資が必要だ」。援助関係者はそう訴えた。

 被災地入りした米CNNテレビによると、最大都市ヤンゴンから南西約90キロのボガレイでは約30キロにわたり、ほぼすべての家屋が全壊。被災者は、屋根や壁が壊れたままの家屋に、シートをかけて雨をしのいでいる。

 手元には米と卵などわずかな食料しかなく、米の備蓄も5日分だけだという。この地区だけでも1万人が死亡。被災者は、遺体を川に投げ入れている。

 だが、救援関係者の現地入りは「困難を極めている」(駐ヤンゴン国連関係者)状態だ。ヤンゴンからイラワジ河口のデルタ地帯につながる道路は寸断され、陸路は通行不可能だ。

 ヤンゴンでは6日、水道が復旧し始め、市場や商店が店を開け始めた。しかし、食料や日用品は軒並み、被災前の2倍近い価格に高騰。多くの電柱が倒れて送電線が切れ、大半の地域では停電が続いている。

 主要道路は僧侶や住民が倒木などを片づけ、通行できるようになったという。ある男性は「兵士の姿などどこにも見えない。住民は自力で生活を立て直すしかない」と嘆いた。

by deracine69 | 2008-05-07 15:51 | アジア・大洋州  

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