民主首脳と新党構想の「大物」議員が接触した店
2008.5.10 16:57 MSN産経ニュース■佐藤(東京都港区赤坂)
国会議事堂から近い赤坂の街の一角にある名料亭。平成7年に閣僚経験者らが逮捕された旧東京協和、安全両信組の乱脈融資事件では、関係者の接待の舞台になったとして衆参両院予算委員会での証人喚問で、同店の名前が登場した。一部の自民党議員が、当時の新進党幹部と同事件とのかかわりを調査するために、赤坂の料亭街の偵察に出かけるというような騒ぎもあって、そのころの政界ではけっこう話題になった。
平沼赳夫元経済産業相と民主党の小沢一郎代表らがこの店で会談したのは、民主党候補が勝利した衆院山口2区補欠選挙の投開票日の翌日、4月28日夜のことだ。会談に同席した民主党議員によると、「平沼新党」や選挙協力のことなどが話題になったという。
平沼氏は17年9月、郵政民営化の是非を最大の争点として実施された衆院選をきっかけに自民党を離党し、現在は無所属。次期衆院選前に新党を結成するのではないかと取りざたされている。雑誌「月刊日本」のインタビューでは、「拙速は避けなければならないが、解散が近づき、新党を求める声が大きくなれば、私は解散前に新党を結党する心積もりだ」と、新党旗揚げの決意を表明。さらに、「キャスチングボートを握るなどという、チマチマした発想ではいけない。政権を取りに行く気迫がなければならない」としており、新党を軸とした政権構想を思い描いているようだ。
一方、小沢氏は次期衆院選について、「私の政治家としての最後の戦い」だと公言してきた。当然、次期衆院選後の政権奪取を目指しており、平沼氏との会食は、そのための裾野を広げる布石かもしれない。
現在の衆院議員の任期は来年9月まで。遅くとも1年半以内には衆院選が実施される。福田康夫首相の政権運営が迷走し、政局の不安定要因が増す中で、平沼、小沢両氏が共闘関係を築けるのかどうかは気になるところ。同床異夢かもしれないが…。
ちなみに、久しぶりに町村派に復帰した安倍晋三前首相が3月7日に麻生太郎前幹事長と会談したのもこの店だ。
by deracine69 | 2008-05-10 16:57 | 政治