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ローカルの大地震は「買い」

5月18日10時0分配信 日刊ゲンダイ

 中国西南部の四川省で12日発生した大地震は、その破壊力が95年の阪神大震災の30倍というから想像を絶する。「最悪4万人の死者」もうなずけるが、不思議なのが株価の動きだ。

「翌13日の上海株式相場は前日比66.739ポイント(1.84%)安と急落しましたが、14日には、市場で『被災は生産拠点の少ない内陸部で、市況に与える影響は小さい』との見方が広がり反発、13日のマイナスをカバーしてしまいました」(株式市場関係者)

 そのせいで、「大地震は中国経済への影響なし」と、NY株も東京市場も続伸している。株式市場は冷酷なものだ。

 日本でも阪神大震災では、さすがに動揺が広がり、株価は翌週にかけて1000円も暴落した。だが、04年10月の新潟県中越地震では一時、200円近く下げたものの、被害が局地的として市況は全く影響を受けなかった。89年のサンフランシスコ、94年のロサンゼルス大地震でも「ローカルの損害」と片付けられ、NY株はピクリともしなかった。株式評論家の大山巌氏が言う。

「今回の被災地域のGDPは中国全体の3%程度とわずかです。現場は原油や天然ガス、レアメタルなどが豊富で今後、原料関連の市況にはマイナスの動きがあるかも知れませんが、株価市場は別。被災地はチベット族が多く、諸外国の視線を気にして中国政府が復旧支援に多額のカネをつぎ込むのではないか、と読んでいるのです。復旧特需を狙う建設関連の株価は賑わっていますよ」

 中国の証券会社によると、今回の地震は中国の08年GDP成長率を0.2%、消費額を0.6%引き下げるものの、インフラ整備で投資額が0.3%上昇すると予想されている。

 ローカルの大地震は“買い”というのが全世界の株屋の認識なのだ。

by deracine69 | 2008-05-18 10:00 | アジア・大洋州  

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