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「お騒がせ 日本人親子」急増!

2008年06月08日10時00分 日刊ゲンダイ

 5月のある週末、Eメールで「MISSING(行方不明)」というビラが転送されてきた。読むと、ニューヨークにダンス留学している娘が行方不明なので捜してください、というもの。さあ大変、事件だ、ととっさに思った。

 そうこうするうちに、あちこちから同じメールが転送されてくる。それぞれ危機感にあふれていて、「誘拐かもしれない」「殺されているかも」みたいな不安感が、転送した人々のメールの行間から読み取れた。同じ日本人として何とかしようという、同胞の連帯感がそこにあった。

 月曜を待って朝イチであちこち電話を入れた。すると、領事館の人が一言、「あ、その方はもう見つかったそうです」。事件だと思い込んでいたので、拍子抜けもいいところ。

 どうやら、近年ニューヨークでよく聞く「お騒がせ日本人親子」の最たる例だったようだ。娘は日本に帰りたくないから親に連絡をとらない。親は連絡がとれないと心配する。

 こういう親子、最近多すぎる。領事館に泣きつく親も多ければ、知人の知人の知人みたいなコネで筆者にまで泣きついてくる親もいる。「留学中の息子と連絡が取れない」「電話しても出ない」と泣きつかれ、こっちが電話してみると、当のおぼっちゃまは「ええ? ああ、すみません。電話に出るのうっとうしくて」ってな調子だ。

「便りがないのはいい便り」と昔は言ったもの。最近は、Eメールと携帯なしでは成立しない親子の信頼関係。まずは家庭内で解決を試みてから、周りに迷惑かけましょうね。(ささききん・NY在住)

by deracine69 | 2008-06-08 10:00 | 社会  

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