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「五輪成功のため我慢」 四川大地震3カ月、なお4千~5千人埋まったまま

8月6日23時21分配信 産経新聞

 【北川(中国四川省)=野口東秀】5月12日の四川大地震からもうすぐ3カ月になる。最大の被災地となった北川県では推定4000~5000人が崩れた山やがれきの下に埋まったままだが、「五輪精神で再建しよう」「自力更生」のスローガンが掲げられ、被災民たちは五輪成功のために苦しみに耐える暮らしを続けている。

 「五輪精神、中国精神、北川精神」-。北川県に向かう一本道では、五輪開催を控え、精神論を強調する看板がいやおうなく目に入ってくる。すべて政府側が被災者に対する“教育”用に設置したものだ。

 道路両端では被災者のテントが延々と続いていた。

「今は国家が重要行事の五輪に集中している。我慢しないと…」。政府に対しては不満をもらす人よりも「自分の生活の改善は五輪後」と話す人が多い。

 北川中学校は校舎倒壊で全校生徒2880人余りのうち約1100人が死亡した。倒壊した付近のアパートや商店もまだほとんど撤去されておらず、がれきの中かられんがや金属などを拾おうとする人々が群がっていた。わずかばかりのお金をかせぐためだ。

 愛国心を呼び起こす精神論が強調されるなかで、復興の遅れに対する不満を声高に言えない雰囲気が被災地では広がっている。

by deracine69 | 2008-08-06 23:21 | アジア・大洋州  

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