人気ブログランキング | 話題のタグを見る

スペイン墜落事故:死者153人 テロの可能性は否定 

2008年8月21日 12時51分 毎日新聞

 【パリ福井聡】スペインの首都マドリードにあるバラハス国際空港で20日午後、同国のスパンエア5022便が離陸に失敗し炎上した事故で、アルバレス開発相は153人が死亡、生存者が19人だけだったと発表した。同国ではイベリア航空機が85年に北部バスク地方で墜落し148人の死者を出した事故以来、最大規模の航空機事故になった。同相はテロの可能性を否定しており、左側のエンジンが発火したとの見方が浮上している。

 人気リゾート地である同国領カナリア諸島行きの事故機には、乗客・乗員172人が搭乗していたことが確認された。AP通信によると、乗客には子供22人が含まれている。一方、現地の日本大使館が乗客リストを確認したところ、日本人の乗客はいなかった。

 空港当局や目撃者によると、同機は滑走を開始したが、計器の故障のため、いったんターミナルに引き返した。20日午後2時45分(日本時間同9時45分)ごろ再度離陸した際、事故を起こした。離陸直後、左側のエンジンから火が出たとの目撃証言が多数あり、発火直後に右前方の茂みに墜落、炎上したという。発火の原因は不明。

 事故機は15年前に製造され、スパンエアでは9年前に大韓航空から購入して使用しており、これまで問題はなかった。ただ同型機は過去数年、数件の事故を起こしている。

 現場の事故機は原形をとどめておらず、犠牲者の多くは即死状態だったとみられる。

 スペインのサパテロ首相は事故を受け、休暇先から現場に急行し、「政府はすべての国民と共にこの事故に強い衝撃を受けている」と表明。スパンエアの社長は「最悪の事態が起きてしまった」とした上で犠牲者や遺族に深く哀悼の意を示した。


燃料高騰、リストラ真っ最中 マドリード事故の航空会社
2008年8月21日11時20分 朝日新聞

 【マドリード=国末憲人】マドリードの空港で起きたスパンエア機の離陸失敗事故は、153人の犠牲者を出す大惨事となった。同社は燃料価格高騰のあおりを受けてリストラの真っ最中。政府の事故原因究明への全面的な協力を表明した。

 地元テレビによると、同機は離陸後間もなく、墜落。滑走路脇の木々が生えた一角に突っ込み、炎上した。現場では機体と焦げた木や岩が入り交じり、遺体の身元の確認も難しいほど。救急隊員はエルムンド紙に「生存者がいるのが不思議なほどだ」と語った。あまりに悲惨な光景で、原因捜査を担当する予審判事は現場写真の公表を禁じる措置をとった。

 事故機は出発前に異常が見つかり、点検に手間取っていた。空港に駆けつけた乗客の家族の一人は「携帯から『出発が遅れる。機体を変更するそうだ』と連絡してきた。しばらくして『やはり同じ機体で飛ぶことになった』との連絡があり、間もなく事故に遭った」とテレビで話した。

 エルムンド紙(電子版)に寄せられた読者の複数の投稿は、同社で同様の機体のトラブルや運航の遅れが最近相次いでいた、と証言した。

 スパンエアは86年に設立され、スペイン第2の航空会社として順調に業績を伸ばした。現地報道によると、65機を保有して主にスペイン国内や欧州各国の路線を運航させていた。しかし、格安航空会社も加わった欧州の過当な競争に巻き込まれたうえ、最近の燃料価格高騰の影響を受け、今年に入って業績の悪化が表面化。親会社のスカンジナビア航空は売却を狙ったが実現しなかった。

 今月8日、従業員3千人余りのうち1100人を解雇するリストラ案を公表。秋以降に不採算路線を廃止し、燃料高騰に対応するため15機前後の運航を凍結するなど再建に乗り出したが、従業員らの反発を招いていたという。

by deracine69 | 2008-08-21 12:51 | ヨーロッパ  

<< 韓国人牧師の3歳女児が教会で性... 吉野家HD、ステーキ店大手「ど... >>