“中継ぎ”不在、調整不足 星野ジャパン、オールプロの欠陥露呈か
2008年8月23日20時16分 産経新聞また中継ぎが踏ん張れなかった。2番手の川上が五回二死一、二塁からティーガーデンに適時二塁打、ドナルドに2ランを浴び4点を献上。「悔しい。ここだけを目標にしてきたのでショックです」とうなだれた。
中継ぎを任された川上は、シーズン中とは違う調整法を強いられた。大野投手コーチは「リリーフ専門の選手を選べば良かったかもしれない」と悔やむ。いい投手を選ぶと自然と先発投手に偏り、明確な役割分担ができなかった。
先発の和田はストライククゾーンに泣かされた。外角のコースいっぱいに狙った球がことごとくボールになり、「判定で苦しくなった。悔しさと申し訳なさと…。得たものはない」。日本のプロ野球は制球で勝負する投手が主流だけに、星野監督は「選手がかわいそうで、しようがなかった。プロが出るなら審判もプロにしてもらいたい」とかばった。
指揮官は帰り際にさらに持論を展開した。「(勝つためには)選手はもっと国際試合を経験して厳しさを知った方がいい」。準決勝と3位決定戦は、現地時間で午前10時半に試合開始。宿舎出発は午前7時半で、普段とは調整のリズムが異なった。「学生が多く(国際試合を)やるようになってきたけど、そういう人が力をつけて(五輪に)出るべきだ」。
そうはいっても、オールプロで金メダルを目指した今大会の結果が、メダルなしだった事実は動かせない。「金を目指して一直線に進んできた。こんなはずじゃなかった」と青木がうつむいたが、野球競技が最後になるかもしれない北京五輪で、プロで戦う難しさを露呈してしまった。(丸山和郎)
by deracine69 | 2008-08-23 20:16 | スポーツ