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星野ジャパンにエール送る中国野球コーチ

08/20 12:37 産経新聞

 【北京=白岩賢太】母国日本を離れ、戦いの場に中国を選んで「野球」の振興に取り組む指導者がいる。中国野球リーグの強豪「天津ライオンズ」のコーチで元大洋ホエールズ(現・横浜ベイスターズ)内野手の松岡功祐さん(65)。“野球後進国”の中国で普及を目指す一方、明治大の後輩に当たる北京五輪日本代表の星野仙一監督(61)が率いる日本代表チームの活躍にもエールを送る。

 松岡さんは熊本県生まれ。明大から社会人を経て昭和42年にドラフト1位で大洋に入団。52年に引退後は守備走塁コーチやスカウトなどを務めた。天津ライオンズには2年前にコーチとして招かれ、選手の育成に力を注いでいる。

 「中国野球のレベルはまだまだ日本とは比べものにならないが、いい素材の選手は多い」と話すが、リーグ設立から6年目の野球人気は低迷し、施設もスタッフの質も日本とは離れていたという。

 異国の地では言葉も通じない。自室の壁には日常会話から野球用語までの単語表をつくり、必死で中国語を覚えた。グラウンドでは身ぶり手ぶりを交えて、選手を指導した。「あれこれ言葉で伝えるよりも、実際に自分のプレーを見せた方が選手には一番分かりやすかったようです」

 堅守が持ち味の天津ライオンズは昨年リーグ優勝し、今年も首位を走る。11月のアジアシリーズを見据えて指導にも熱が入るが、そんな松岡さんを選手たちは「おじいちゃん」と呼んで慕ってくれているという。

 中国代表チームには3人の選手を送り出しており、19日の日本戦は天津市内の自宅で観戦した。「星野ジャパンの存在は特別。教え子には申し訳ないが、準決勝進出を決めたときは正直うれしかった」と複雑な心境を語る。

 星野監督とは北京入り後、何度も電話で連絡を取っている。1-0で辛勝したカナダ戦後には、大学時代の恩師の言葉を使って「お前には野球の神様がついている」と激励すると、星野監督も「懐かしいなぁ」と笑っていたという。

 「国を背負って戦っているんだから彼の重圧は計り知れないものでしょう。でも今の日本野球界を支えるのは実力、人気ともに彼しかいない。ぜひ金メダルを取ってほしい」

 20日夜の米国戦は北京に入り、球場で星野ジャパンを応援する予定だ。

by deracine69 | 2008-08-20 12:37 | スポーツ  

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