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<株価暴落>「大恐慌ではないか」…広がる動揺

10月10日21時9分配信 毎日新聞

 止まらない株価暴落に不安が広がった。10日、日経平均株価の終値が5年4カ月ぶりの9000円割れとなった。下落率は戦後3番目。投資家は「値下がり」を示す緑一色となった株価ボードをぼうぜんと見つめ「勝ち組」と呼ばれる大企業の周辺からも影響を心配する声があがった。【丸林康樹、中井正裕、本多健、堀智行】

 ◇兜町

 「これが大恐慌というものではないのか。紙の資産は信用できない」。証券会社が集中する東京・兜町。30年の投資歴を持つ東京都品川区の自営業男性(65)はまくしたてた。株に見切りをつけ、金を買うことも考えているという。銀座で待ち合わせをしていた埼玉県桶川市の会社社長の男性(52)は「保有株の株価が半減して数千万円の損をした」と肩を落とした。

 証券マンからはため息がもれた。取引先から帰ってきた男性(33)は「お客さんの動揺がすさまじい。ジェットコースターに乗ってるようだ」。別の男性(55)は「連休明けの相場がどうなるか怖くて仕方がない」と漏らした。

 ◇百貨店

 歳末商戦を控える百貨店でも、暴落を懸念する声があがる。大丸東京店(千代田区)の広報担当者は「年初から高額品や衣料品を中心に売り上げが伸びていないのに株安が追い打ち。15日からおせち料理の予約を始めるが、この経済トレンドが続くと心配だ」とぼやいた。

 三越日本橋本店(中央区)に買い物に来た横浜市の主婦(66)は「手持ち株の含み益もかなり減った。残りの人生にどのくらい影響があるか見当もつかないし、出費も控えている」と話した。

 ◇トヨタ

 「日本経済のけん引役」と言われてきたトヨタ自動車。米国市場の冷え込みで輸出車の生産が減少、円高による打撃もあり、不安を訴える関係者もいる。

 愛知県豊田市のトヨタ本社工場に勤める男性社員(35)は「株安は大きなダメージ。会社が揺らぐことはないだろうが漠然と将来に不安を感じる」。トヨタ系ディーラーの店長(48)は「9月中旬から極端に販売台数が落ちた。株の下落でますます先が読めない」と嘆く。愛知県安城市の自動車部品メーカーの社長は「2週間前から一気に仕事が減った。同業者はどこも同じ状態で受注単価も落ちてきた。何とか仕事を取ってくるしかない」と危機感を募らせた。

 豊田市内でウナギ店を営む水野功さん(58)は「バブル経済崩壊の時は、トヨタは海外で好調だったので影響は少なかったが今回は、うちのお客さんも減っている」と明かした。

by deracine69 | 2008-10-10 21:09 | 経済・企業  

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