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人権活動家の妻子、五輪の前日に軟禁 中国当局

2008年10月14日23時15分 朝日新聞

人権活動家の妻子、五輪の前日に軟禁 中国当局_f0013182_1125958.jpg 【北京=峯村健司】中国の人権活動家、胡佳氏(35)=国家政権転覆扇動罪などで服役中=の妻曽金燕さん(25)と長女の胡謙慈ちゃん(11カ月)が、北京五輪前日の8月7日、公安当局者に連行され、遼寧省大連市のホテルに軟禁されていたことが関係者の話でわかった。

 中国当局は五輪取材に訪れた外国メディアが、曽さんと接触することを恐れたためとみられる。エイズウイルス感染者の支援など人権擁護に携わった胡氏夫妻はノーベル平和賞の候補にも名が挙がっており、国際的な批判が高まりそうだ。

 「北京の自宅に帰らせるわけにはいかない」。胡氏の支援者らによると、曽さんは天津の刑務所に収監されている胡氏への面会を終えると突然、公安当局者にこう告げられ、連行された。閉幕前日の8月23日までホテルの一室に軟禁。隣室では当局者が24時間態勢で監視し、部屋から一歩も出られなかった。

 胡氏が昨年12月、外国メディアの取材を受けたなどとして国家政権転覆扇動容疑で逮捕され、今年4月に懲役3年6カ月、政治権利剥奪(はくだつ)1年の実刑判決を受けた。以来、曽さんと謙慈ちゃんは北京市内の自宅で事実上の軟禁状態が続いている。謙慈ちゃんは陽光を浴びられずに病気を発症する恐れがあり、予防接種も十分に受けられないという。

 長引く獄中生活を強いられている胡氏自身の体調悪化も懸念される。支援者や曽さんが自由に面会ができず、持病の肝硬変の薬を渡すことすらできない。胡さんから曽さんに送られてきた手紙の一部までが抜き取られていた。

 五輪開幕直後の8月中旬、別の受刑者に人権問題について語ったとして、手足を縛られ丸一日、拘禁室に閉じこめられたといい、支援する弁護士の一人は「当局は胡氏を病死させるつもりではないか」と憤る。

by deracine69 | 2008-10-14 23:15 | アジア・大洋州  

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